DTM・デジタルレコーディング/DAWソフト活用ノウハウ

【トップインタビュー】 Sound Blaster Audigyの戦略(3ページ目)

サウンドカードのデファクトスタンダードであるSound Blaster。これまでEMU10K1という強力なDSPを搭載したSound Blaster Live!シリーズが3年間発売されてきましたが、この度、24bit/96kHzに対応したAudigyが誕生しました。このAudigyのプレス発表にあわせて、シンガポール本社のCEOが来日したので、インタビューしてみました。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

藤本――プロ用途という意味では、今回ASIO対応のドライバも出していますよね。こうしたことも上のユーザーを狙っている現われなんですよね。

Sim氏――そうですね。現在のドライバにおいえASIOを用いれば最高で2msecのレイテンシーに設定することが可能です。こうした面を見ても、従来のハイスペックなオーディオカードと同等かそれ以上のものであることが分かっていただけるのではないでしょうか?

また、アナログでの音質を向上させるためにも、さまざまな工夫をしています。カードを見ていただければ分かるように、全面金メッキがされているのとともに、すべての端子に金のプラグを用いています。

藤本――確かにそうですね。そういえばLive!も最初のバージョンでは金のプラグが持ちられていましたが、最近のはプラスティックの端子でしたもんね。あれには私も個人的には大きな抵抗がありました。今回のでまた金のプラグが復活という感じなんですね。

Sim氏――やはり音質を求めるなら金を使わなくてはいけませんよね。インテルが定めているサウンドカードの規格であるAC97において、ああしたプラスティック端子というものが定義されていたのですが、AudigyはAC97準拠ではなく、それをはるかに上回るものなので、こうした設計に変更したのです。もちろんCreativeとしてAC97準拠のカードをやめたわけではなく、今後もLive!は継続して販売していくんですけどね。

藤本――話が少し変わりますが、今回のAudigyの資料を見ると、SoundFontに関する記述が少ないようですね。また一部書かれているところを見る限り、Live!のそれと変わっていないように思いますが、この点はいかがですか?

Sim氏――おっしゃる通り、SoundFontに関しては今回何も変更していません。現在SoundFontのバージョンは2.1となっており、これに関連するツール類もそのままの状態です。もちろん、SoundFontに関する開発を止めたわけではなく、現在も継続していますが、いまのところ必要十分な性能を備えていると思っております。またSoundFontのライブラリーはフリーウェアなどを含め、非常に数多くそろってきており、それらがすべてAudigyでそのまま利用することができるのです。
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