独創的な久世演出の意図は?
『「時間ですよ」を作った男―久世光彦のドラマ世界』加藤義彦(著) 久世光彦への6年にも渡るインタビューによって生まれた労作 |
日本人は昔から笑って泣ける物語を愛してきました。映画で言えば『男はつらいよ』シリーズが代表格ですが、『時間ですよ』に代表される久世ドラマも、全く違ったスタンスで笑って泣けるドラマを作ってきました。笑わせた後で泣かせるという降り幅の広さこそが、日本人の琴線に触れるのかもしれません。
残念なことに久世さんは、2006年3月にこの世を去ってしまいました。しかし、彼がドラマに込めた思いは、後進の演出家や脚本家の中に綿々と受け継がれています。1990年に2時間ドラマとして『時間ですよ殺人事件』が放送されて以来、シリーズは中断していますが、久世さんの遺志を受け継いだスタッフによる21世紀の『時間ですよ』を望んでいるのは、決して当ガイドだけではないハズです。
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