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銭湯+笑い=超名作ドラマ『時間ですよ』

下町の銭湯を舞台に、笑わせ泣かせて、70年代に一世を風靡した往年の名作ドラマ「時間ですよ」。その魅力は決して女湯のシーンばかりではありません(笑)。それまでになかった斬新なドラマ手法について考えます。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

お笑い・バラエティ番組ガイド

銭湯が舞台の人情ドラマ

時間ですよ
『時間ですよ 1971 BOX1』(TCエンタテインメント)
第2シリーズをまとめたDVD-BOX。堺正章が若すぎます!!
庶民の生活を象徴する存在である銭湯。最近では昔ながらの形で残っているところは激減し、呆気なく取り潰されるか、近代的なスーパー銭湯に建て替えられてしまうか。風情のある建物を見ることはほとんどなくなりました。

とは言っても、銭湯が減少し始めたのはかなり昔の話。各家庭に内風呂が増え始めた60年代後半をピークに、利用者数も頭打ちとなり、以降は徐々に右肩下がりとなっていきました。そんな70年代に、銭湯を舞台にして大人気を博したのがTBS系列の人気ホームドラマ『時間ですよ』です。

女湯のシーンがセンセーションを巻き起こし、当初はワースト番組と批判されたことも。その一方で、従来の作品になかった斬新さを高く評価する人も多く、今ではTBSを代表するドラマの一つとしてリスペクトされています。今ではDVDのリリースによって、誰もが気軽に楽しめるようになった『時間ですよ』の魅力に迫ります。

一話完結ドラマとして誕生

そもそもの始まりは意外に知られていません。今から40年以上前の1965年。毎週一話完結の良質なドラマ作りで定評のあった「東芝日曜劇場」の一編として、『時間ですよ』は生まれました。主演は森光子。今も『渡る世間は鬼ばかり』でタッグを組んでいる、脚本・橋田壽賀子、プロデューサー・石井ふく子の名コンビが担当しています。

5年後の70年2月に、同じく森光子主演で連続ドラマとしてスタートした際も、まだ白黒映像での放送でした。先に挙げた「渡鬼コンビ」が『時間ですよ』の生みの親だとすると、育ての親と言えるのが、この連ドラから演出を担当した久世光彦です。後にはプロデューサーも兼任し、その時代ごとの人気者を起用。さらに天地真理、浅田美代子といったスーパーアイドルを、番組を通して育てました。


次のページでは、型破りなドラマの魅力を語ります。
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