ステーショナリー・文房具/ステーショナリー関連情報

「隣の文具活用術」アイデアのつくり方 編(2ページ目)

日々アイデアを考え、企画を作っておられる博報堂ケトルの嶋浩一郎さん。今回は、アイデアが生まれる現場で使われているステーショナリーを拝見してきました。

土橋 正

執筆者:土橋 正

ステーショナリーガイド


嶋さん:
私は MOLESKINE のデイリータイプを使っています。
MOLESKINE ラージサイズ デイリーダイアリー
嶋さん愛用のスケジュール帳。
MOLESKINE デイリータイプ。ラージサイズ。

こんな感じで自分で決めたマークを使って書いていきます。
MOLESKINE ラージサイズ デイリーダイアリー
スケジュール帳の紙面というよりかは、企画を練っているノートといった感じ。


ガイド土橋:
とってもユニークな書き方ですね。正直、初めてこういう書き方の手帳を拝見しました。そこには○や□などのマークがありますが、それぞれどんなに意味があるのですか?

嶋さん:
□は、拘束される仕事です。例えば、クライアントとの打ち合わせやアポイント等がそうです。

そして、○は、自分ひとりで行う企画を考えたり、アイデアを練ったりする仕事です。

この MOLESKINE のデイリータイプは1ページの中に左側に時間軸がありますので、それをもとに先程の□や○を書いていきます。

ガイド土橋:
同じ時間帯の中に□や○が一緒に書いてあるところもありますが、これは?

嶋さん:
当初予定を考えていた時にやるべきことを書いたものです。そして、その時間が来たらどちらをやるかを決めます。当然、その時間帯でできることと、できないものが出てきてしまいます。

□と○には→でつなげてあるのはそのためです。つまり、自分がどんな道順をたどって仕事をしているかを分かるようにしているんです。

ちなみに、枠で囲んだ→は、時間的に拘束される移動です。つまり枠で囲われているものは、いずれも拘束されるという意味なのです。

ガイド土橋:
なるほど。確かに四角で囲われていると「拘束」という感じがすごくしますね。

嶋さん:
そして、終わったものはピンクのサインペンで斜線を入れて消し込んでいきます。

ガイド土橋:
そのピンクのペンは、どこのメーカーのものですか?
ぺんてる サインペン ピンク
ヨーロッパに出かけた時に買いだめしてくるというぺんてる サインペンのピンク。

嶋さん:
ぺんてるのサインペンです。日本では黒、赤、青ですが、ヨーロッパにはこのピンクも売っているんです。海外に行った時にまとめ買いをしています。

ガイド土橋:
赤ではなくピンクがいいのはなぜですか?

嶋さん:
ピンクの方が気分が「アガル」からです。

消しこんだ所も目立って、同時に終わったという達成感も味わえます。

このピンクは先ほどの斜線だけでなく、他にも使います。例えば、ピンクで○を書いているものはスタッフに任せたもの。×印はその日に行うことが出来ず、後日もう一回トライすべきことです。

この様に、一日が終わると全ての予定のこのピンクで何らかのマークをしていくことになります。

ガイド土橋:
いや~、実にわかりやすいですね。

嶋さん:
これが良いのは自分自身にとってもわかりやすいと同時に、スタッフなど他の人が見ても予定が一目瞭然となることです。

誰かが私と打ち合わせしたいという時に、この手帳を見るだけでどの時間帯が空いているかがすぐわかります。

ガイド土橋:
ところで、デイリーというと、どうしても1週間という一定の期間を見渡すのには不便ではないですか?

嶋さん:
実は4年前まで見開き1週間のバーチカルタイプを使っていました。

その時もこの「□○方式」で書いていたのですが、日々の仕事がどうしても書ききれず、今のデイリータイプに落ち着きました。

今の私のワークスタイルには1週間を見渡すよりも、むしろ1日をどう乗り切ってゆくかの方が大切です。

1週間くらいなら、このデイリーページをパラパラとめくれば、どうにかチェックも出来ますしね。

ガイド土橋:
消し込みのペンは、ぺんてるのピンクサインペンとのことでしたが、予定の書き込みにはどんなペンで書いていますか?

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