実印を捺すのに失敗したことがきっかけ
こんな画期的なハンコを作り出したロッドワークスというメーカー、驚いたことにこれまでハンコを作ったことなどがないインダストリアルデザインの会社なのだ。では、なぜそうした会社からKOINが生まれたかと言うと、オーナーであり、デザイナーでもある戸塚さんが数年前に自宅を購入する際、たくさんの書類に実印を捺す機会があり、うまく捺せなかったということがきっかけとなったとか。実印はなぜ捺すのが難しいのだろう? 一体この原因は何か? というインダストリアルデザイナーらしい発想で疑問を持ち、印面の大きさが大きく関係していることに気付き、円弧状の印面へとつながっていったのだ。その後、試行錯誤を繰り返しKOINを発表したところ、グッドデザイン賞の特別賞を受賞し、多くの専門家をも唸らせる結果となった。
印鑑登録も認められている
これまでにない転がして捺すという発想のKOIN
このKOINの商品ラインナップは黒水牛と象牙の2つの素材から選べる。今回は実印をご紹介したが、この他法人代表者印、会社印などもある。気になる価格は水牛タイプの一番小さい印面で1万6800円から。最近では、一部のロフトや東急ハンズなどでも取り扱いが始まっているという。最新の取扱店の情報はロッドワークスのオフィシャルサイトで確認することができる。そうそう、実印と言うことで気になるのは、印鑑登録がちゃんとできるか。これは各自治体が判断することなのだそうだが、印鑑条例というものによると、堅い素材で作られており、何回捺しても同じ印影が作り出せること、というルールがあるそうだが、その点では、このKOINはしっかりクリアされている。ちなみにロッドワークスのお膝元である静岡県の掛川市と浜松市では承認されている。
おそらく一生を共にすることになる実印、人生の大きな節目で自分の証となって記してくれる大切なツールである。その大切な儀式をキレイにしかも気持ちよく捺せてしまう全く新しい発想のハンコだ。
【関連リンク】
・ロッド・ワークス オフィシャルサイト
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