黒のキャップトウは、むしろ「2足目」で!
ロイドフットウェア・Mシリーズの内羽根式ストレートチップです。冠婚葬祭的な行事が多くなる年代になると、黒のこのスタイルはやはり必要不可欠。Mシリーズはこの靴店の他のシリーズに比べ、甲周りが気持ち低めです。:税込み\35,700。色:黒・ウォールナットダークブラウン。サイズ:5 1/2~9。 |
2足目に揃えたい靴となると、これはやはり
「黒の牛革スムースレザーを用いた、内羽根式のキャップトウ」
でしょう。このスタイルは畏まった場、特に冠婚葬祭など主に昼間に行われる「儀式」における足元には、前出した黒の外羽根式プレーントウより相応しいとされるものなので、是非とも持っていたい、いや持つべき靴ではありますが、必ずしも「最初の1足」である必要はありません。プレーントウである程度代用が効いてしまいますし、汎用性の点ではそれより劣ってしまうのも事実だからです。
かと言って、有ったら有ったで全く間違いのない靴ですので、むしろ「2足目」に相応しい靴のような気がします。黒の外羽根式プレーントウで、履き廻しやフィッティング、それにお手入れの仕方など「紳士靴のイロハ」を、時に失敗を経験しつつ覚えていった上でこちらを購入なされた方が、まあ、手順としては堅実でしょう。装いと言うのは唯一絶対解の「ルール」ではなく、あくまで最適解である「マナー」の領域の嗜みなので、フィッティング重視の観点から申せば、足の形状によっては内羽根式でなく外羽根式のこれを選択することも、決して間違いではありません(実際はあまり見かけませんが)。
また、キャップトウであれば、必ずしもつま先に一文字状のステッチングのみの飾りが付く、いわゆる「ストレートチップ」に限る必要はないと思います。一文字状ならばステッチングではなくブローギング(穴飾り)のみが付いた「パンチドキャップトウ」でもほぼ大丈夫ですし、下の写真の靴のようなつま先にメダリオンが付かない「クウォーターブローグ」程度までであれば、冠婚葬祭の際にも何とかギリギリ使えます。要は品良く抑制の利いたデザインであることが肝心で、たとえ内羽根式のストレートチップであってもつま先が異常に長いようなもの等は、攻撃的過ぎてかえって相応しくありません。ロイドフットウェアでは内羽根式の流行を超越した作品が、この3つでちゃんと揃っていますから、ご予算や足へのフィット感の好みに応じて選ばれてみて下さい。
ロイドフットウェアの最高峰・Master Lloydシリーズの内羽根式クウォーターブローグ・”WELHAM”です。土踏まず部のフィット感の良さは、さすが最上級グレード。この位のデザインまでなら、フォーマルユースにも何とか使えます。:税込み\64,050。色:黒のみ。サイズ:5 1/2~9。 |
最後のページでは、「3足目」に相応しい靴をご紹介します。 個性を発揮したいのは、この辺りから!