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サフィールの社長に直撃インタヴュー!(3ページ目)

フランスの靴クリーム、サフィールのトップが来日し、単独でインタヴューさせていただく機会に恵まれました。ご協力いただけたワールド フットウェア ギャラリーのこの秋一押しの靴と共に、一挙公開!

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

「黒」と「青」で使い分けるのがポイント!

ブラックコードヴァンのストレートチップと専用クリーム
「ドレッシーなコードヴァンの靴が欲しい!」との要望を満たしてくれそうな、ボリーニの黒の内羽根式ストレートチップです。アッパーには日本が誇る新喜皮革の透明感あふれるオイルコードヴァンを使用。この靴にはサフィールで新たに発売されたコードヴァン専用クリームがベスト! シューズ(ボリーニ):サイズ5.0~8.5 \79,800  クリーム(サフィール コードバンクリーム):\1,260  価格は全て税込み。以上全てワールド フットウェア ギャラリー


飯野:
オリジナル商品の方に話を戻しまして、御社の製品には大別して「黒地に金文字で”Saphir”と書かれているもの」と、「青地に白文字で”SAPHIR”と書かれているもの」がありますが、両者の違いは、いったい何でしょうか?

マーク氏:
これはなかなか鋭いご質問です! まず「黒地に金文字の”Saphir”」 は、文字通りサフィールノワール(Saphir Noir)と言って、1925年のパリ万博で金賞を獲得したものとほぼ同じの、大変伝統的なレシピで作られているシリーズです。例えばクリームの場合ですと、他社のものに比べ油分の浸透性が格段に優れているのが特徴で、ボックスカーフやベジタブルタンニンなめしのカーフなど、透明感のある高品質なスムースレザーには最適です。ごく少量で十分効果を発揮し、長期保管しても品質に劣化がほとんど見られません。

飯野:
確かに御社のそのシリーズの「ビーズワックスエクストラファインクリーム」は、一般的な靴クリームに比べて、見た目にも油分がより充実しているような独特の色艶をしていますし、使用感もかなり異なります。低重心の光沢が長続きするような……

マーク氏:
仰る通りです! 一方「青地に白文字の”SAPHIR”」 は、より現代的な要望に応える形で調合し製品化を行っているシリーズです。同じクリームの場合、サフィールノワールのものに比べ蝋分や油分を敢えてマイルドに仕上げていますから、型押しレザーやガラスレザーのように表面にそれらが残りやすい革の靴には、むしろこちらの方が向いています。また色数も70色と極めて豊富ですので、レディスの靴のように微妙な色合わせを要するものにも最適です。いずれにしても主成分は全て、ビーズワックスやテレビン油など天然のものを用いています。

飯野:
現代的な要望と言うと、ごく最近、そのようなニーズを踏まえて製品化されたものがあると伺っていますが、いったいどのようなシューケア用品でしょう?

マーク氏:
ズバリ、コードヴァン革専用のクリームです。とあるユーザー向けにOEM供給していたものを改良し、2008年から発売致しました。日本向け限定ではありませんが、日本の靴好きの方はコードヴァンの靴のファンが多いからでしょうか、日本サイドからのご要望が特に多かったものです。この革はお手入れに案外神経を使うと言うのが常識ですが、これを用いれば簡単かつ失敗せずにケアできます。もう一つは、サーモンオイルを用いたダビン(いわゆるミンクオイル)です。従来はミンクやアザラシのオイルを用いていたのですが、環境保護上それらを用いることがだんだん難しくなりつつあり、それに代わる原料を検討していたのですが、これらの商品に「耐水性の向上」を求める声が強まっていることを踏まえて、それに優れたサーモンオイルを採用しました。

飯野:
アザラシは存じ上げておりましたが、サーモン、って鮭ですよね(瞬間唖然)…… なるほど、嗜好性や気候・使用環境の違いによる地域的なニーズの差、みたいなものがやはりあるわけですね?

マーク氏:
それがこのビジネスの何より面白いところです。私どもは現在、世界の55カ国に製品を販売していますが、求められるものが全く異なります。ここ10年で急速に売り上げを伸ばしているのは、実はロシアの富裕層向けなのですが、彼らは冬季の悪天候甚だしい時でも「高級な靴」が履けるべく「高性能なケア用品」を望まれる傾向にあります。一方、アメリカのお客様は…… うーん昔も今も、やはりプライスコンシャスなんですよねぇ(笑)。日本のお客様は「伝統があって人工的でない、高品質なもの」を求められる傾向が大変強いです。

飯野:
それでは最後に、そんな日本のユーザーにメッセージをお願いします!

マーク氏:
日本のお客様は、私どもの伝統的な製品の優れた点を世界で一番良く理解いただけている、素晴らしい方々ばかりです。極めてオープンマインドに「靴のお手入れ」を探求してくれるだけでなく、靴やシューケア用品に対するクラフトマンシップにも敬意を払ってくれます。そのような信頼の厚いユーザーに恵まれていることを大変誇りに思うと同時に、今後も皆さんの期待に応えるべく、伝統的かつ要望に見合った製品づくりを続けてまいりますので、これからも応援して下さい!




【サフィールのシューケア用品のお問合せ先】
株式会社 ルボウ お客様相談室
Tel:フリーダイヤル 0120-11-3638 (受付時間は平日の10:00 ~ 17:00)
HP:靴のお手入れなら世界中のハイクラス・アッパークラスに愛されるフランス発の高級靴クリームのシューケアブランドSAPHIR(サフィール)

【ボリーニの靴のお問合せ先】
ワールド フットウェア ギャラリー 神宮前店
住所:〒151-0001 東京都渋谷区神宮前2-17-6
地図: Yahoo!地図情報
Tel:03-3423-2021(直通)
営業時間:11:00~22:00 年中無休
HP:World Footwear Gallery’s Web Site
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