究極のエレガントな靴
ビジューワタナベ・白金台オルロジュリ限定のエクスクルーシブモデル。ベースは「Yohei Fukuda」ヘリテージコレクション。 |
久しぶりにすごい靴を見てしまった。というか、初めてこんなにエレガントな靴を見た。その靴は「Yohei Fukuda」で、手掛けているのはシューメーカー福田洋平さんである。
はじめに言っておくと、この靴は木型から削る、いわゆるビスポークシューズではない。ではパターンオーダーかというと、革の乗せ変えを楽しむだけ既製靴でもない。
簡単に言うと、平均的な日本人の足に合う、非常に完成度の高い木型を用いたハンドソーンウェルテッド製法で作られた靴である。
「Yohei Fukuda」ヘリテージコレクション。価格各294,000円(税込)。 |
靴の詳細の前に福田さんのプロフィールを紹介しておこう。
英国トレシャムインスティテュート(靴職業訓練学校)にて伝統的な靴作りの基礎を学ぶ。学校在籍中からジョンロブ ロンドンの熟練ビスポーク靴職人イアン・ウッド氏に弟子入りする。
卒業後はビスポークメーカー、ジョージクレバリーの専属靴職人として300足以上の修理とサンプル製作をこなし技術を磨く。
修理といってもつま先の修理などではなく、オールソールの修理がほとんどだったそうだ。
「Yohei Fukuda」ヘリテージコレクション。価格各294,000円(税込)。 |
その他にもアウトワーカーとしてフォスター&サンで修理に携わり、エドワードグリーンとガジアーノ&ガーリングではアウトワーカーとして靴作りに励む。
そんな経験を基に2008年に自らの名を冠した「Yohei Fukuda」をスタートさせるのである。
このように靴好きにはたまらないプロフィールなのだが、それ以上に彼の靴作りへの探究心が凄いのである。
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