男のヘアケア/抜け毛・薄毛の対策

知って安心。AGAにありがちな勘違い(2ページ目)

「AGA」という文字をテレビのCMや街中の看板、電車内の吊り広告等で目にする機会が増えてきました。しかし正確な情報を知っている人は少ないよう。今回は勘違いしがちな点をお話します。

執筆者:All About 編集部

治療薬はあるが
副作用の可能性も

カルテを診る女性
AGAはM型、O型によって原因も治療方法も変わってきます。また、薬には副作用もあるので、十分に注意しましょう。
専門家は髪の毛や頭皮の状況、生活習慣や食生活を分析して、薄毛の原因を探ります。生活習慣や食生活の問題点を改善するように指導することに加えて、薄毛のタイプ別に治療薬が投与されます。また、AGA治療には保険が適用されないこと。半年から1年、あるいはそれ以上の年月をかけつつ、じっくりと治療していく必要があることも心得ておきましょう。「スグ効果アリ」と大々的にうたっている専門家には、用心した方が賢明です。

さて、具体的な治療の内容を見ていきましょう。前髪から進行する薄毛を「M型」、頭頂部から進行する薄毛を「O型」と呼びますが、それぞれ原因が異なると考えられています。M型は、男性ホルモンの「テストステロン」が「5αリダクターゼ」という酵素の働きによって「DHT(ジヒドロテストステロン)」という悪玉ホルモンへと変化したもので、このDHTが毛乳頭細胞に存在する男性ホルモン受容体(レセプター)と結びつくと、髪の毛の正常なサイクルを狂わせてしまいます。

M型の治療には「フィナステリド」を主成分とした「プロペシア(万有製薬)」という服用タイプの薬が用いられ、このDHTの生成を邪魔することにより、髪の毛の正常なサイクルを取り戻そうというのが狙いです。最近では、DHTを生じやすい体質かどうかを髪の毛の遺伝子情報をベースに解析する、“AGAチェック”というサービスを行っているクリニックもあるようです。AGAチェックの結果、DHTを生じやすいと判定されれば、M型薄毛になる確率が高いというわけです。

O型の治療には「ミノキシジル」という成分を配合した液体塗り薬の「リアップ(大正製薬)」が用いられます。O型は簡単にいうと頭皮の血行不良がおもな原因です。ミノキシジルは血行を促進させる働きがあり、効果も確認されています。人によってはM型とO型が両方進行している場合もあります。その場合、プロペシアとリアップを使い、治療を進めていきます。

なお、プロペシアは人によって、性欲減退、性機能の低下、肝臓への負担等の副作用を引き起こす可能性があります。同様にリアップには頭痛、動悸、かゆみ等の副作用があります。専門家のアドバイスが不可欠なのは、こうした副作用があるためです。

AGA治療には
しっかりとした判断が必要

明日に向かって気合いを入れる男性
AGA治療を行うには、自分の目でしっかりと、どこで治療するかを選ぶことが大切です。
最近のAGA治療でクローズアップされているプロペシアとリアップですが、こうした治療薬を使ったケアばかりがすべてではありません。漢方薬を用いた体質改善によって薄毛を食い止める治療法もあるのです。

AGAは、ストレスやそれによるホルモンの乱れ、内臓等の体内の異常といった原因によっても引き起こされるからです。AGA治療に熟練した専門家は、このような幅広い原因を見て、アドバイスを行います。また、場合によっては植毛やカツラを勧められる場合もありますが、これもAGA治療の一環なのです。では、AGAのプロ中のプロはどうやって見つけるのでしょうか? 残念ながら、広告を見るだけでは判断できないのが実情です。電話で問い合わせたり、最初の診察で自分の症状をじっくり聴いてくれるかなど、自分なりの尺度を持って選ぶことが大切です。

以上、AGAについてご説明してきました。最終的には自分自身が納得して治療にのぞめるかどうかが大切です。だからこそ、AGA治療にのぞむ際は、これまで述べたポイントに留意して、治療法や専門家を吟味していきましょう。

【関連記事】
育毛剤や養毛剤、どの成分が髪に効果的?
M型? O型? 薄毛のタイプ別対処法
【編集部おすすめの購入サイト】
Amazonでヘアケア用品をチェック!楽天市場でヘアケア用品をチェック!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます