カーメンテナンス/車の点検ポイント

エンジンオイル選びの基準とは?(3ページ目)

今回はエンジンオイル交換時期の見極め方と同じくらい悩ましいどのオイルを使うべきか、という問題について考えてみます。粘度や材質といった難しい話もありますが、まずは基本となる考え方を紹介します。

執筆者:宮島 小次郎

輸入車ではメーカー承認オイルが設定されている

メーカー承認オイル
国産車では純正オイルが販売されていることも多いのですが、輸入車ではメーカー承認オイルがそれにあたります
ところで、メーカーの指定オイルについてですが、国産車では各メーカーから純正オイルというものが販売されていることが多いですが、世界的にはメーカーから性能的なお墨付きを得て、オイルメーカーが自動車メーカー承認オイルとして市販しているケースが多いようです。もちろん、純正オイルといっても自動車メーカーが作っているわけではありませんので、意味合いとしては似たようなものですが。

そのため、輸入車などで、純正オイルが流通していないモデルについては、そうしたメーカー承認オイルを選択するというのが基本となるわけです。どのメーカーから推奨を得ているか、という情報については、製品のパッケージに記載されているはずですので、確認してみてください。

その際、ちょっと注意が必要なのが、各自動車メーカーのどの規格に適合しているのか、という点も確認する必要がある点です。クルマが年々進化しているのに合わせて、エンジンオイルに求められる性能も日ごとに高まってきています。そのため、メーカーの承認基準というのも、数年おきに更新されているのです。

例えば、BMWでは「BMW LONGLIFE ‘##」、メルセデスベンツでは「229.#」、VWでは「50# 0#」というように、各メーカーごとで数種類の承認基準が設定されています。傾向としては、新しい基準になるにつれてより低粘度で環境にも配慮した性能が求められるようになっているようですが、選択するときの基準としてはあくまでも自分のクルマに指定されている承認基準を選ぶということです。

新しい基準に適合している方が良さそうに見えますが、エンジンの設計自体が異なるのですから、当然要求する性能も違ってきます。ですから、新しい設計のクルマには、新しい基準のオイルを、古い設計のクルマには古い基準のオイルを入れるというのが、基本的な考え方になります。ただ、メーカーによっては新しい基準のオイルは性能的に優れているため、古いエンジンにも問題なく使えると謳っていることもありますので、このあたりはいろいろと判断が分かれる部分ではあるかと思いますが。


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