文章:本間 恵子(All About「ジュエリー・時計」旧ガイド)

ジュエリーの大敵はいろいろありますが、一番身近な“敵”のひとつは汗ではないでしょうか。じっとりした夏の汗は、肌に直接触れているジュエリーにも、しっかり移ってしまうのですから。

夏は、ウォータープルーフのコスメや紫外線対策のローションが欠かせませんが、汗だけでなく、これらも密かにジュエリーにくっついてしまっているはずです。ほーらほらほら、あなたのジュエリー、どことなくくすんで輝きが鈍っていませんか……? それはきっと、夏の汗やらコスメやらが、よどんだ汚れとなってこびりついているのです。

この汚れを長年ほっておくとどうなるか? たとえばダイヤモンドは、何となく透明感がなくなって、クォリティが数ランク落ちたように見えます。真珠などの有機質の宝石は、だんだん表面の光沢が褪せてしまいます。ゴールドやプラチナのチェーン類も、購入当時のキラキラピカピカした感じがなくなってしまいます。窓ガラスだって拭かずに汚れをそのままにして置いたら、いつかくすんでしまうでしょう? それと同じです。

ということで、ジュエリーケアの鉄則は「着けたら拭く」。時おり、汗の汚れを布で優しくぬぐいとってあげましょう。布は清潔でやわらかいものを使用しますが、眼鏡拭き用のクロスでもOK。ジュエリー専用のシリコンクロス(これだと糸くずがつきません)やセーム革(カメラの手入れにも使われます)を販売しているジュエリーショップも多いので、店頭で訊ねてみてもよいでしょう。

特にケアしてあげたいのは、真珠。1日着けたら、宝石箱にしまう前に必ず拭いてあげてください。真珠は鉱物ではなく、貝から生まれる有機質の宝石ですので、特に汗やコスメに対してはデリケートなのです。しっかり拭いて汚れを取り去っておくと、真珠の場合は“持ち”が全く違ってきますよ。

そして、ジュエリーケアの裏技は「ときどき洗う」。布で落としきれずにこびりついた汚れは、洗い落としてしまいましょう。台所用の液体洗剤をぬるま湯で薄め、そこにしばらく浸けて揺すってあげると、じんわりとアカのごときものが溶け出してきます。長年愛用しているチェーンなどがあったら、ぜひ今すぐ試してみてください。めまいがするほど汚れが浮いてくるはずです。

細かい部分や裏側にこびりついて取れない汚れは、洗剤をつけたリップブラシでこすってあげましょう。ただし、あらかじめリップブラシをよく洗って、口紅の油分を落としておくのをお忘れなく。ものの本に「歯ブラシで磨く」というケア方法がよく載っていますが、これはわたしはおすすめしません。細くてやわらかなリップブラシなら、素人でもジュエリーを傷つけずにキレイにすることができます。

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