印紙代金を負担するのは誰か

では、実際に印紙代金を負担するのは誰になるのでしょうか。それは、印紙の課税文書を所有している人となるでしょう。印紙税は文書課税なので、「誰が負担しなくてはいけない」というものではなく、その文書に対して課税されています。

したがって、売主である不動産業者が購入者が以後保管する課税文書の印紙代金を負担する義務はなく、また、逆に購入者が、不動産業者が将来にわたり事業所で保管する課税文書の印紙代金まで負担する義務もまたないのです。

不動産業者の営業トークのなか「せっかくですから、コチラで負担しますよ」と言ってくれる場合もあるとは思いますが、「印紙については折半とする」、つまり自分が所有する課税文書の取扱いについては、自分で責任を持つという処理も誤りではないのです。

建物に関して係る消費税

また、特にマイホームの新築など、土地と一緒に建物も購入というような場合には、建物については消費税がプラスされることも忘れてはなりません。土地付き一戸建てというような場合はいわずもがなですし、マンションであっても区分所有者ごとに土地部分も含まれるので、結果として、土地と建物を一度に購入していることになるのです。

この場合、土地に関しては消費税の非課税取引となっているのですが、建物については消費税の課税取引です。実際の商談の現場では「これ、土地建物どちらも消費税込みの価格ですよね」と確認することも大切です。

不動産の取得に関して係る不動産取得税

不動産取得税とは、不動産の「取得」に関して係る税金です。購入に限ったことではありません。交換や贈与、増築や改築の場合でも不動産取得税はかかります。
登記の有無、有償・無償、取得の理由などは問いません。ただし、相続による不動産の取得は非課税となるため、不動産取得税はかからないという例外規定があります。

特例措置がある不動産取得税

不動産取得税の算式は「課税標準×税率(原則4%)」なのですが、宅地の取得に際しては「課税標準×土地3%・住宅用家屋3%」とする措置があり、さらに宅地の取得に関しては課税標準を1/2とする措置が平成27年3月31日まで延長されています。

また、建物に関しては原則、240平米以下の新築(あるいは1997年4月1日以降の新耐震基準を満たした中古物件)であれば1200万円が課税標準から控除されます(長期優良住宅の普及の促進に関する法律に規定する認定長期優良住宅の新築の場合については、この控除額は1300万円とする措置が平成26年3月31日まで延長されています)。

不動産取得税の軽減を受けるためには

ただし、この不動産取得税の特例は自動適用とされるわけではありません。不動産を取得した日から60日以内に、「不動産取得申告(報告)書」を不動産所在地の市区町村や都道府県税事務所に提出する必要があります。「不動産取得申告(報告)書」のフォーマットなどは、ホームページからダウンロードできる地方自治体も増えています。対象となる方は検索してみてはいかがでしょうか。


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