幼稚園の夏休みに実施される「夏期保育」「夏期預かり」とは?
幼稚園の夏期保育では、プールに入ったり、夏ならではの保育内容を各園実施しています
また最近では、共働き家庭の増加に伴い、夏休みに預かり保育を行っている園も増えています。夏期保育、夏期預かりについて、目的や内容等を説明します。
【目次】
幼稚園の夏期保育は、2学期に向けての慣らし保育の目的も
幼稚園に通う生活もようやく慣れ始めた頃、自宅で家族と過ごす日が長く続く夏休みに入ります。そのことにより9月からの登園を渋ることもあるでしょう。また長期の休みで就寝時間が遅くなったリ、生活のリズムも乱れてくることもあります。スムーズに2学期の登園に繋げるため、夏期保育が行われます。
「夏期保育」と「夏季保育」の違い
なお、ここでは「夏期保育」と表記していますが、「夏季保育」の両方見かけることがあると思います。それらはどう違うのでしょうか。一般的に、夏休みを期間として捉える場合は「期」を使い、季節の夏を意識する場合は「季」を使うとされています。例えば
- 「夏期講習」「夏期合宿」は、夏(夏休み)の期間に講習や合宿を行う
- 「夏季限定メニュー」「夏季花火大会」は、夏だから(暑いから)冷たいメニューを販売する、花火大会を開催する
ただし「学校教育法施行令」(第二十九条)に「公立学校の学期並びに夏季、冬季、学年末、農繁期における休業日……」と記されており、そこから幼稚園では「夏季保育」の表記を使用されることが多いでしょう。
幼稚園夏休みの「預かり保育」の目的は、子育て支援
平成19年には学校教育法が改正され、新たに幼稚園の役割として子育て支援が位置づけられました。そのことにより共働き家庭の増加などの社会状況を踏まえ、幼稚園でも預かり保育をするようになってきました。夏期保育に加え、幼児の健全な育成や居場所作りのために、預かり保育を行う園が増え、現在は、夏期保育と預かり保育が合わさったり、各園によって多様な形で実施されています。
幼稚園の夏期保育の期間は、各園で多様化
幼稚園の夏期保育は、2学期をスムーズに迎えられるように、8月の後半、お盆を過ぎた頃から行う園が多いです。他に毎週決まった曜日に登園するケースや、夏休みの中盤、後半に数日だけ登園するケース、夏休み全体を通し数日決められているケースなど、各園によってさまざまです。また午前中を全員登園にし、午後からは「預かり保育」にしている幼稚園もあります。
幼稚園夏期保育の保育内容や遊び
中には園外保育を行い、異年齢の子ども同士で一緒に遊ぶ幼稚園もあります
8月後半になると、秋の運動会の練習を少し取り入れている園もあり、特に私立幼稚園では、保育内容も独自のプログラムで行われています。
また、夏休み中は、縦割り保育にして、年長さんが年齢の低い子のお世話をしたり、年少さんは、お兄さんお姉さんを見習ったりと、いつもと違う幼稚園での活動となる所もあります。
そして登園時の服装は、いつもの決められた標準服の幼稚園もあれば、夏休み中は私服という幼稚園もあり、これも各園によって、異なってきます。
増えている幼稚園での習い事
「課外教室」として、各種習い事を行ってる幼稚園も増えてきています。書道、絵画、英会話、サッカー、体操、ヒップホップダンスなど各園さまざまで、その種類も多様化してきているでしょう。ただし、これは希望者のみで、別途お月謝が必要です。ですが、幼稚園からそのまま習い事に移行できるので、送りがなく、幼稚園のお迎えもゆっくりでよいというメリットがあります。
その習い事の教室やイベントを夏休み中も行い、夏期保育からそのまま習い事に移行するように、1日のスケジュールを組まれている園もあるでしょう。
幼稚園の夏休み中は、夏祭りや宿泊保育を行う園も
幼稚園の夏休み中、季節を感じる行事として夏祭りを行い、家族も参加できるイベントとする園もあります。また年長になると親から離れ、自立心を育んだり、友達と共同生活することで協調性を培ったりするために、宿泊保育を実施することもあります。幼稚園の夏期保育は休んでもよい?お弁当は?
夏休み中の保育は全て自由参加とする園もあれば、決められた日だけ、登園日として出席しなければならない場合もあります。一日預かりの場合、お弁当は持参が多いようですが、中には日によってパンなど簡単な昼食が準備されたり、またいつもと同じように給食がある幼稚園もあります。
夏期保育や夏期預かり期間中の園への連絡や費用の注意点
預かり保育は、親からの申し出があって行われますが、夏期保育を休む場合、園への連絡が必要である所、また参加する時のみ申し出をする所があります。中にはプール日などは自由参加の所もありますので注意してください。費用は預かり保育の場合、別途必要ですので、それらのことは全て事前に確かめておきましょう。
年度初めの年間スケジュール表や、7月初めの園通信のような案内に、夏期保育、預かり保育の予定も組み入れられているものが配布されると思います。夏休みの帰省や旅行の計画などは、それを確かめて、立てるといいですね。
多様化する「夏期保育」「夏期預かり」各家庭にあわせて
共働き家庭の増加や、保育園待機児童の問題などから、母親が働いている家庭の子どもも通えるように、幼稚園でも対応されてきています。そのため、幼稚園での夏期保育も多様化し、夏休みも安心して親が働けるよう、預かり保育も充実してきていますので、各家庭の状況によって、また子ども自身の体調や生活のリズムをよく考え、有意義に活用したいですね。
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