保育園も倒産する時代に

保育園
保育園も倒産する時代に。どうやってその危機を見極めればいいのでしょうか?
親会社が倒産したために、ある日突然、急に保育園を閉鎖したり、経営危機に直面して保育園の運営を他の企業に移譲する……。そんな「事件」が水面下で相次いでいます。もはや、親自身が「園の閉鎖」まで念頭に置いて園選びをしなければならない時代が近づいているともいえます。「うちの園は大丈夫!?」それを見極める方法、また、「危ない」と感じた時の対処方法について、考えてみました。

相次ぐ保育園運営企業の経営破綻

首都圏を中心に、保育園や学童保育を運営していた「エムケイグループ」が破産し、運営していた保育園や学童保育が閉鎖されることになったのは、ちょうど1年前、2008年10月末のことでした(保育園が「倒産」した日もご参照ください)。

破産直後には雲隠れしていた社長が、その後、テレビなどの記者会見で語った破産の理由は、「OA機器販売など、別部門での赤字」でした。しかし、ある職員に取材したところ、そこでは破産の理由について「○○地域の不動産開発がうまくいかなかったため」。いずれにせよ、保育園の運営とはかけ離れた部門の経営に行き詰まって破産したということになります。

企業で働いている方なら、赤字部門のマイナス分を黒字部門の売り上げで補填するのは当たり前のこと、と理解できますよね。エムケイグループが保育園運営のために多額の補助金を各自治体から受け取っており、それを赤字部門に流していたことは、ほぼ明らかになっています。

自治体からの補助金はいわば「とりっぱぐれのない」お金です。保育園を運営しようという企業に悪意があるとは思いたくありませんが、もしかすると、最初からこういった補助金を狙って算入し、計画倒産をする企業が、出てこないとは断定できません。これからは「性善説」で語れない時代なのです。

現に、似た事件が続いておきています。エムケイグループの保育園や学童「ハッピースマイル」と違い、破綻するまえに別会社に移譲したため、公にならずに済んでしまっているのです。

こういった事件は、特に、待機児童の数が多い地域で続発しています。自治体が、待機児童解消のためにと、「質」や「安心度」を二の次にした「粗製乱造」の保育園運営企業を入れてしまいがちだからです。

そうなった場合、結局、被害を被るのは、その園に通っている子どもを預けている親です。待機児童の素早い解消を目的に粗製乱造の保育園を作った自治体には、大きな責任があるといえるでしょう。現に、エムケイグループが運営する認可保育園があった川崎市では、市民グループが市長を相手取って損害賠償請求をしています。