住宅ローンの借り換え・返済/住宅ローンの借り換え先の選び方

借換えのメリットは?~総返済額を軽減する(2ページ目)

住宅ローン金利は、相変わらず低水準。しかし、数年前よりも金利の引下げ幅が大きくなっており、借換えで思わぬメリットがあるかも。総返済額を軽減するための借換えはどのように行ったら良いでしょうか?

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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同じ金利タイプで比較する

今回は、総返済額を減らすための借換え手法について見てみましょう。総返済額を減らしたい、と考える場合には、まずは今の住宅ローンと同じ金利タイプで比較し、より金利が低いものがあれば総返済額の軽減につながります。

現在のローンより金利が低くても、例えば、現在全期間固定で、変動金利型へ借換えをした場合、今現在の返済額が下がることは確実でも、変動金利型は半年ごとに金利が見直されます。多くの変動金利型は、返済額については5年ごとに見直されますが、見直し後の返済額はそれまでの金利、そして6年目の金利によって変わるため、今の住宅ローンと単純に比較できません。このような理由から、効果があるかどうかを試算するためには、同じ金利タイプで比較しましょう。

では、同じ金利タイプでの借換え効果の例を見てみましょう。

全期間固定から、残り期間の全期間固定への借換え

●現在のローン 残高2,200万円、残返済期間20年、金利3%
毎月返済額 122,011円(ボーナス返済なし)
今後の返済額総額 約2,930万円

●借換えローン 借入額2,200万円、20年返済、20年固定、金利2.5%
毎月返済額 116,579円(ボーナス返済なし)
今後の返済額総額 約2,800万円

上記例の場合、残返済期間が20年ですので、残りの期間が全期間固定になれば同じ金利タイプのものとなります。そのため、20年固定や20年の全期間固定のローンも選択肢とすることができます。これらのローンは、35年の全期間固定よりも金利が低いため、毎月返済額や総返済額の引き下げに効果的です。

この例では、今後の総返済額が、約130万円引き下げられます。このように、全期間固定金利で借入れしていた場合には、残り期間を固定できるローンで十分です。残り期間が15年なら15年固定、10年なら10年固定でよいので、引き下げられる可能性は高いでしょう。

なお、フラット35も借換えに利用できます。返済期間20年以内の場合には、低い金利で借入れができますので、借換えの候補として考えられるでしょう。

変動金利型の借換え事例は次のページで。
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