住宅ローンの借り換え・返済/住宅ローンの借り換え先の選び方

借換えのメリットは?~総返済額を軽減する(3ページ目)

住宅ローン金利は、相変わらず低水準。しかし、数年前よりも金利の引下げ幅が大きくなっており、借換えで思わぬメリットがあるかも。総返済額を軽減するための借換えはどのように行ったら良いでしょうか?

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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変動金利型の借換え

●現在のローン 残高2,570万円、残返済期間25年
変動金利型 全期間1.2%引き下げ
現在の適用金利 1.275%
毎月返済額 100,089円(ボーナス返済なし)
今後の返済額総額 約3,003万円(金利変動がなかった場合)

●借換えローン 借入額2,570万円、返済期間25年
変動金利型 全期間1.6%引き下げ
現在の適用金利 0.875%
毎月返済額 95,409円(ボーナス返済なし)
今後の返済額総額 約2,863万円(金利変動がなかった場合)

上記の借換え例を見ると、今後の総返済額を大きく抑えられる効果があることがわかります。変動金利型ですので、今後の金利によって、総返済額は変わってきます。しかし、全期間一律引き下げタイプの場合には、その引き下げ幅が大きいほど適用金利が低くなり、返済額は少なくなります。

変動金利型を利用している場合、金利状況が低いままだと、借換えで効果があることにはなかなか気付かないでしょう。しかし、店頭金利などの世の中の金利は変わらなくても、住宅ローン商品そのものが変わることで、借換えした方が有利になる場合があります。

繰上返済のしやすさにも注目

最近は変動金利型を利用する人が増えてきました。変動金利型の抱えるリスクを軽減するために有効なのが繰上返済です。変動金利型を利用することで返済額が少なくなっている分を繰上返済し、早め早めに元金を減らしておくことで、万一金利が大きく上昇した場合に受ける影響が小さくなります。

しかし、「貯まったら繰上返済」がなかなかできない人が多いのも現実。毎月1万円でもコマメに行う方が順調に繰上返済できるかもしれません。この点で、ネット銀行の繰上返済の利便性はすぐれています。また、自動的に繰上返済をしてくれる仕組みを持つ金融機関もあります。住友信託銀行の自由返済をはじめ、みずほ銀行や三井住友銀行でも、通常の返済額に上乗せして支払う方法があります。

このような仕組みを活用することで繰上返済がしやすくなれば、結果として総返済額も減らすことにつながります。

最近では、保証料なしの住宅ローンもあり、諸費用を低く抑えた借換えも可能です。金利差があまりなくとも、借換え効果が出ることも考えられます。借換え目的のうち、総返済額を軽減するための借換えは、今後の総支払額を試算してみれば、比較的効果がわかりやすいので、一度見直してみてはいかがでしょうか?
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