住宅ローンの借り換え・返済/住宅ローンの見直しポイントはこれだ!

住宅ローンの返済額平均はいくら?【2022年最新】

住宅ローン返済額と返済比率の平均を地域別や世代別に分けて解説します。総務省「家計調査」(2021年)によると、住宅ローン返済世帯全体の平均返済月額は約9万1000円とのことです。返済額と収入の平均から返済比率(返済負担率)を、返済額と借入金割合の統計から住宅価格を導き出して、住宅購入の予算決めの参考にすることもできます。

井上 陽一

執筆者:井上 陽一

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住宅ローンの返済額平均はいくら? 毎月いくら返している?

住宅を買おうとしているけど、ローンの返済額をいくらにすればよいかわからない、何度計算してみても不安だという方も多いと思います。

今回は、住宅ローン返済額や返済比率の平均を取り上げます。『住宅購入で失敗しない!住宅ローンの組み方5つのコツ』では不安を解消するための住宅ローンの組み方について解説していますが、住宅ローン返済額と返済比率の平均を知ることで、それぞれの家計が安心して返済できる金額を考えてみましょう。
住宅ローン返済額の平均は毎月いくら?返済比率や借入額の平均を調査

住宅ローン返済額の平均は毎月いくら? 返済比率や借入額の平均を調査

住宅ローンの毎月返済額、全国平均は9万円

総務省「家計調査(2021年)」によると、住宅ローンを返済している世帯の毎月の返済額は月9万1114円です。毎月の手取り収入は55万6701円ですので、住宅ローンの返済負担率は16.36%となります。

平均の返済負担率は、フラット35(長期固定金利の住宅ローン)や金融機関の審査基準の返済比率である25~30%を大きく下回っています。
 

「平均」の取り扱いに注意

ローン返済の月額や世帯収入は、あくまで全国平均であり、全世代の平均です。今回統計データを参照している家計調査は、日本全国の世帯の縮図となるように調査対象世帯を選定しているので、実際とのバラつきは非常に小さいのですが、平均返済額の「約9万1000円」には、東京の世帯の返済額もあれば北海道や九州の世帯の返済額も含んでいます。

東京と福岡では土地の値段が全く違いますし、同一県内でも地域差は大きいです。当然に住宅ローンの金額や返済額も違ってきます。また、世代によってもバラつきもありそうですので、もう少し平均の住宅ローン返済額を分解してみたいと思います。
 

住宅ローン返済世帯、世代ごとの返済額の違い

住宅ローン返済世帯の返済額や負担率を年齢帯別に比べてみました。
住宅ローン平均返済額

年齢帯別住宅ローン平均返済額(出典:総務省「家計調査(2021年)」を基に作成)


ローン返済額は、年齢とともに増加していますが、返済負担率でみると50代前半まで減り、55歳以降は収入の減少に伴ってローン返済の負担が大きくなっています。
 

地域別の返済額

次に地方別です。全国平均と関東、九州とを比較してみます。
住宅ローン平均返済額

地方別住宅ローン平均返済額(出典:総務省「家計調査(2021年)」を基に作成)


ローン返済額は関東が10万755円、九州が7万8556円、世帯収入は関東が60万3059円、九州が51万4917円でした。返済負担率は関東が16.7%、九州が15.3%という結果となり、全国平均は16.4%です。

地方別の違いを見比べるために、返済負担率だけを一覧にしました。
住宅ローン平均返済額

地方別住宅ローン返済負担率(出典:総務省「家計調査(2021年)」を基に作成)


全国平均を上回る地方と下回る地方がそれぞれ半数になっています。そのなかで北海道の負担率の低さ、沖縄の負担率の高さが目立っています。
 

住宅ローンの借入可能額はいくら?

関東の毎月の返済額は10万755円、九州の毎月の返済額は7万8556円ですが、これらの返済額から住宅ローン借入可能額を計算してみます。借入の条件は、35年返済の固定金利(年1.48%、ボーナス払いはなし)とします。

結果、関東の借入可能額は3301万円九州は2573万円となりました。月約2万2000円の違いが、728万円の差になっています。
 

住宅ローンの借入と自己資金の割合の平均

最後にローンと自己資金の割合の平均を紹介します。国土交通省の「住宅市場動向調査」によると、自己資金と借入金の割合は、だいたい3対7となっています。

十数年前の調査時は、借入金の割合は50%をわずかに超える程度でしたが、近年借入金の割合が高くなっています。

これら数字を使って、毎月の返済額から購入できる住宅の価格を計算してみると、関東が4715万円、九州が3675万円ということになります。
 

まとめ

ローン返済額や収入・返済比率の平均をご紹介しました。収入に対する住宅ローンの負担率は約15%であることがわかりました。

紹介した平均の数字を参考にして、各家庭の家計の状況にあった無理のない住宅購入計画を立ててもらえたらと思います。

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