当初固定期間が終了したら、借換えをすればよい?
最初から、将来の借換えを前提にした提案には注意が必要! |
同じ金利タイプでも、当初固定期間の優遇幅が大きなものの方が当初の金利が低くなるため、「当初固定期間が終了したら、借換えをすれば、また大きな優遇が受けられる」と説明されることがあるようです。短期で住宅ローンを借換えしていくという手法です。
現状では、確かにその方法も有効なものと思われますが、この考え方には2つのリスクがあるでしょう。一つは、借換えができなかった場合です。借換えの際には、当初借入れと同様に審査が行われます。万が一、借換えを行おうとした時点で、年収が下がっていたり、健康状態が悪くなってしまっていたりなど、審査の項目をクリアできない状況になっていると、借換えできないということも考えられます。
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もう一つは、数年後も同じような住宅ローン商品があるとは限らない、ということです。金融機関は、住宅ローンの金利優遇の内容をしばしば変更しています。現在は、次第に有利な住宅ローンに変更される傾向にありますが、この状況が今後もずっと続くとは限りません。つまり、借換えを行おうと思ったときに、今よりも有利な商品はないかもしれないのです。
このような可能性から、借換えを前提とした住宅ローン選びにはリスクがあると考えられます。今よりも良い商品が出ていれば借換えを行うことは良いのですが、当初借入れの時には、借換えを行わずとも返済していける住宅ローンを選んでおくことがリスク回避につながります。
収入合算の方が審査に通りやすい?
夫婦ともに収入がある場合、二人の収入を合算して住宅ローンを借入れすることもできます。一人より、二人の方が審査対象である年収が高くなるので、より多くの金額の借入れが可能となります。つまり、収入面に関しては、合算したほうが、審査も通りやすくなると考えられます。ところが、安易な収入合算は、将来、思いがけず支障をきたすことがあります。今は共働きでも、今後妻が仕事を辞めたり、契約社員などになり年収が下がったりした場合、借換えしたくても、妻の収入面で審査が通らないことも。将来、妻の働き方が変わる可能性がある場合には、まずは、夫の年収だけで借入れが可能かどうか、申込んでみましょう。借換えせずとも、収入合算ではないと通らないような借入れは、妻の収入が下がった場合には、返済が厳しくなると考えられますので、慎重に検討しましょう。
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