ヘッドホン・イヤホン/ヘッドホン・イヤホンの選び方

機能で選ぶヘッドホン・イヤホン

ヘッドホン・イヤホン選びは、音質だけでなく、用途にあった機能を選ぶのも、トータルパフォーマンスを引き出す上で重要です。代表的な機能と、選び方をご紹介します。

鴻池 賢三

執筆者:鴻池 賢三

オーディオ・ビジュアルガイド

ヘッドホン選びは、音質だけでなく、用途にあった機能を選ぶのも、トータルパフォーマンスを引き出す上で重要です。代表的な機能と選び方をご紹介します。

・ノイズキャンセリング機能で選ぶ
サラウンド機能で選ぶ
音の聞き取りやすさで選ぶ
装着感を向上させる機能で選ぶ

ノイズキャンセリング機能で選ぶヘッドホン・イヤホン

ノイズキャンセリングは、周囲の騒音を電気的に打ち消す機能です。ただし電気的にノイズを打ち消すがゆえに、音質に少なからず悪影響を与え、バッテリーを必要とするのが難点です。また騒音低減効果は、連続する低周波(飛行機のエンジン音など)には有効なものの、人の声などは、キャンセル効果が薄いものです。騒音が気になるなら、遮音性能の高いカナル型を選ぶのも一案です。

カナル型ヘッドホンと組み合わせたもの、密閉型オーバーヘッドヘッドホンと組み合わせたタイプの他、携帯型音楽プレーヤー側でノイズキャンセリング機能を内蔵した製品もあります。

元来ノイズキャンセリングは、ヘリコプターのパイロットなど、激しい騒音下でも会話ができるよう、開発されました。現在では、航空機、列車、バスなど、乗り物の中で音楽を聴く際、それ程重装備にならず、手軽に周囲からの騒音を低減し、静かなリスニング環境を得るための機能として、幅広く利用されています。

【ガイドおすすめ商品】
■エントリークラス (5千円前後)

・オーディオテクニカ ATH-ANC23
軽量コンパクトなインイヤータイプのイヤホン。単四型電池を1本使用。電池切れでも、通常使用(ノイズキャンセリング機能は効かないが、音楽は聞き続けられる)は可能。

 

■ミドルクラス (2万円以下)
・パナソニック RP-HC700
密閉性の高いオーバーヘッド型ヘッドホンタイプで、高いノイズキャンセリング効果を発揮。ケーブルは着脱式で、本体のみで騒音低減ヘッドセットとして利用可能。本体は90°回転し、付属のキャリングケースにフラット形状で収納可能。携帯性も良好。


■ハイエンド
・BOSE QuietComfort 20i (iOS端末用)
ノイズキャンセリングヘッドホンの元祖ともいえる、BOSE QuietComfortの最新型。定評のあるBOSEのノイズキャンセリングヘッドホンが、初めてコンパクトなインナーイヤー型のイヤホンに。最高峰のノイズキャンセリング性能を求める方におすすめです。(Windows/Android端末用の QuietComfort 20もあります)

 

サラウンド機能で選ぶヘッドホン・イヤホン

サラウンド機能は主にデジタル放送やブルーレイ・DVDの5.1chおよび7.1chサラウンドサウンドを、ヘッドホンでバーチャル再現できる機能です。ホームシアターの一部として、画面から離れ、2~3時間の視聴を想定し、拘束感が少なく快適なワイヤレスタイプが人気です。

ワイヤレス伝送の方式には、赤外線式と無線式があり、赤外線式は比較的安価ですが、伝送経路が遮られると音が途切れる欠点があります。無線方式は電波の届く範囲であれば、隣の部屋に移動しても聞き続けられるメリットがありますが、比較的高価です。

製品を選ぶ際は、希望するデジタル音声信号を入力できるか確認しましょう。また使用しているバーチャルサラウンド技術によって、サラウンド感に大きな差があるので、購入前には試聴をおすすめします。

【ガイドおすすめ商品】
・ソニー MDR-HW700DS

HDMIによる5.1ch/7.1ch音声入力に対応し、高さ方向と奥行き方向も再現する9.1chサラウンドを実現。2.4GHz帯と5GHz帯の電波を使い分け、音が途切れにくく安定した視聴を可能に。重低音の再現性も高く、アクション映画も迫力満点に楽しめる。4K映像信号のパススルーにも対応。


音の聞き取りやすさで選ぶヘッドホン・イヤホン

■骨伝導ヘッドホン
鼓膜ではなく、耳の周りの骨を通じて内耳に振動を伝え、音が聞こえる特殊なヘッドホンです。耳を塞ぐ事なく、音楽が聞こえるので、周囲の環境音も同時に聞きたい用途に適しています。また、騒音下でも意外な程にヘッドホンからの音を聞き分けることができます。ただし音質面では、原理的に低音が聞こえ難く、HiFi的な音楽鑑賞には不向きと言われています。(製品によって異なります)

【ガイドおすすめ商品】
・パナソニック RP-HGS10
日本で未発売ながら、Amazonなどで入手可能。軽量なネックバンドタイプで防滴仕様。ランニングなどアウトドアアクティビティーに!

 

装着感を向上させる機能で選ぶヘッドホン・イヤホン

■耳かけ型
音質面でオーバーヘッドタイプの特長を持ちつつ、コンパクトで携帯性に優れています。形はインナーイヤー式で、耳に違和感を覚える方にも適した機能といえます。

一方、長時間では耳かけ部分に違和感を感じたり、また耳への密着が弱いので音漏れが大きいのが難点です。耳かけ型全体としてファッション性を重視したカジュアルな製品が多く、音質面ではあまり期待できません。

【ガイドおすすめ商品】
ソニー MDR-Q38LWP

デザイン性の高い6種類のカラーバリエーションから選べる。コードを巻き取り、長さが調節できるのも便利。

 

■ネックバンド型
オーバーヘッドタイプに似つつ、バンド部が頭頂部ではなく、後頭部および首あたりにきます。いろいろな髪型や帽子などに対応でき、バンドによる締め付けで、適度な密着感が得られるのもポイント。ランニングなど、エクササイズに向いた機能と言えます。

ネックバンド型全体として、軽量を重視した製品が多く、音質面ではあまり期待できません。

【ガイドおすすめ商品】
・ソニー MDR-AS700BT

防滴仕様で汗や水しぶきに強く、エクササイズ用途にも適した、Bluetoothヘッドホン(ワイヤレス)です。NFCに対応し、NFC対応のスマホやタブレットと組み合わせる場合、無線接続設定がワンタッチで完了する使い勝手の良さも魅力です。

 

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