ヘッドホン・イヤホン/基礎知識・活用方法・ノウハウ

イヤホンジャックの掃除、正しいやり方を専門家が解説

イヤホンジャックが汚れると、音質低下や故障の原因に。掃除方法に加え、予防方法もご紹介します。

鴻池 賢三

執筆者:鴻池 賢三

オーディオ・ビジュアルガイド

汚れやすいスマートフォンのイヤホンジャック、どう掃除する?

携帯音楽プレーヤーとしても利用できるスマートフォンの普及で、音楽を聴く人口が爆発的に増えました。

最近ではYouTubeを利用したり、月額1,000円前後の料金で聴き放題ができるサブスクリプションサービスも増え、その傾向はさらに高まっています。

こうした状況下で、リスナーが少なからず気にしているのがヘッドホン端子(ジャック)の汚れ。スマートフォンは、日用品として、気軽にポケットやカバンの中に入れ、いつでもどこでも持ち歩くので、専用のプレーヤーに比べると、汚れやすいものです。
イヤホンジャックの例

イヤホンジャックの例


今回は、ヘッドホン端子の汚れにまつわる疑問にお答えしつつ、オーディオ・ビジュアル評論家で、オーディオメーカーで勤務経験も持つ筆者鴻池が、対策方法をご紹介します。


ヘッドホン端子が汚れると故障するの?音質は悪くなる?

ヘッドホン端子にホコリが侵入したり汚れが溜まると、接点不良を起こし、雑音や音質劣化の原因になる可能性があります。とくに、プラグを回転させて「ガサガサ」とノイズ音が聞こえたら要注意。

さらにホコリが機器の内部に入り込んで湿気を帯びると、最悪、電気回路をショートさせて故障に繋がるケースもあります。

異常を感じなくても、ヘッドホン端子をキレイに保つに越したことはありません。


故障や不調のリスク低減には、まず予防が重要

故障や不調などのリスクを低減するためにも、先ずは予防を心がけたいものです。

■対策その1:ヘッドホンやイヤホン側のプラグを清潔に
プラグ部にゴミやホコリが着いたままジャックに挿入するのはNG。目に見えるような汚れやホコリが付着している場合は、挿入前に取り除くようにしましょう。

また、プラグ部を指先で触ると皮脂や食べ物などの汚れが付着し、その状態で挿入するとジャック側の端子が汚れたり、酸化(錆)の原因になります。

プラグ部はなるべく指で触れない、触れた時は清潔な布で拭うなど、普段のちょっとした気遣いで、トラブルを防ぐことができます。

メガネ拭きのようなマイクロファイバー製なら、油分もキレイに拭えるので理想的です。


■対策その2:ホコリの侵入を防ぐキャップの利用
スマホグッズとして、ヘッドホンジャック用のキャップが多数販売されています。装飾用や防滴用などさまざまですが、キャップがあれば、ホコリの侵入を防ぐことができます。

なお、安価な製品は、破損して取り出せなくなるなどのトラブルも多数報告されていますので、信頼できる製品を選びましょう。



ヘッドホン端子(ジャック)のクリーニング方法

ホコリが入ったり、汚れが気になる場合は、クリーニングを行いましょう。まずは入ってしまったホコリが更に内部に侵入しないよう、ホコリを取り出しましょう。

エアーダスターで吹き飛ばすのは一案ですが、スマホが防水タイプ以外の場合は、ホコリを更に内部へと押し込んでしまう可能性がるので注意が必要です。

筆者のお薦めはゴム製の歯間ブラシと掃除機の併用。歯間ブラシでホコリを浮かせ、掃除機で吸い出すイメージです。

この際、スマホを水平またはジャックの出口が少し下方に向くようにして作業すると、ホコリが動いても奥に向かわず、より安心です。また、ホコリを吸着できる綿棒(粘着)の利用も一案です。


ネット上には、爪楊枝や綿棒を用いた方法が紹介されていますが、これらはホコリをさらに奥へと落としてしまったり、内部をキズつけたり、破片や糸くずが内部に残るなど、かえって悪影響を及す心配があるのでおすすめできません。


ヘッドホン端子(ジャック)のメンテナンス<上級編>

オーディオの世界では、接点を介してスムーズに電気が流れるよう、目に見えない汚れ(酸化皮膜)の除去や、さらに接点の表面を滑らかにする「接点復活剤」と呼ばれる製品が販売されています。

劇的に音質が向上する訳ではありませんが、音質にこだわりを持ち、高級ヘッドホンを利用しているなら、是非一度お試しを!


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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