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損害賠償の当事者になったときの心得(2ページ目)

日常生活に潜むさまざまな事故やトラブル。交通事故以外だとなかなか馴染みがないかもしれません。実際に事故の当事者になると苦労も色々。そうした損害賠償の心得について解説します。

平野 敦之

執筆者:平野 敦之

損害保険ガイド

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損害賠償と物損事故の心得

物損事故と人身事故の損害賠償にはどのようなことに注意が必要なのでしょうか。
他人のモノを壊してしまった、あるいは他人に自分の財物を壊されてしまった場合がいわゆる物損事故なわけですがまずはこれを見てみましょう。

損害賠償ですから、元通りにして弁償する必要がありますが、モノの場合は通常時価になります。具体的に数字を出して解説します(数字はイメージです)。

<例>壊れたモノ:デジカメ(1年前に購入、購入金額4万円)
   時価3万円 修理金額3.5万円

物損事故の場合、まずそのものが修理することが可能であるかが重要です。修理できるなら修理代を、修理不能であれば時価をベースに損害賠償をする(保険金を支払う)ことになります。このように時価が限度になりますので上記の例では時価である3万円を支払うことになります(加害者が100%悪いとする)。

4万円で買ったのに3万円(しかも修理代は3.5万円かかる)しか弁償しないなんておかしいじゃないか!という声も聞こえてきそうですが、時価が限度になります。もちろん保険に加入していたとしても一般的には対応は同様です。

またデジカメを壊されて修理代を持つのは当然のこと、慰謝料も支払ってくれ!という人もいます。しかし物損事故では慰謝料のようなものは認められていません。頭では分かっていても実際に当事者になると感情が絡みますのでなかなか納得はできないですね。

損害賠償と人身事故の心得

人身事故の損害賠償については、交通事故と同様に治療費、休業損害、慰謝料、その他の雑費などを請求することになります。

被害にあった人が入院などしていればお見舞いに行くようにしておきましょう。後から見舞いにも来なかったと言われても時間は巻き戻せませんし、もめる原因にもなります。

その事故状況、ケースによって異なるのですが、ケガをしたといってもその人に過失があることも場合によってはありえます。当然ケガをすれば自分は被害者という感覚が強くなりますが、このあたりのことも理解しておいてください。

過失があれば損害賠償額も過失相殺(簡単に言うと自分が悪い分減額される)されますので、この辺も理屈だけは分かっていないと要らぬストレスを溜め込むことにもなります。

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