台北/台北の中国茶・茶芸館

奇古堂/台北の茶芸館(4ページ目)

たった1gで素敵な時間がつくれるもの、って何でしょう? 答えは「奇古堂」にありました。大きなペットボトルをテーブルに置くのはもうやめて、可愛い茶器と少しの茶葉で素敵な時間を過ごしてみませんか?

保谷 早優怜

執筆者:保谷 早優怜

台湾ガイド

美味しいお茶はハートに効く

聞香杯と茶杯
聞香杯(右)と茶杯。まず聞香杯に茶を注いだら、飲み手が自分で左の茶杯に移し変え、聞香杯にかすかに残った茶の残り香を愉しむ
淹れかたがカンタン、環境に優しい、奇古堂の魅力はそれだけではありません。奇古堂のお茶は、甘味、苦味、渋みのバランスが整った、胸の奥にしみわたるような優しい味です。そしてそんなお茶の香りは、細長い『聞香杯(ウェンシアンベイ)』(右写真参照)を使うことにより、さらに楽しめます。

奇古堂のエコ茶は、この『聞香杯』が温かいときではなく、温度が冷めたときの何とも深く上品な香りがまた格別。そして、香りを吸い込んだときにとても心がほぐれていくのがわかるはず。これこそ中国茶の楽しさです。

 

奇古堂
奇古堂にて。沈先生の奥様にお話を伺うガイド
「美味しいお茶が飲めると思えば、ご主人は仕事が終わったら、真っ直ぐ家へ帰ってきますよ。」こうおっしゃっていたのは、沈先生の奥様。私が奇古堂を訪れたある日、先生は日本にいらしていたので、奥様からお話を伺いました。そのときに聞いたのが、このお話でした。

「美味しいお茶は、少量で満足できます。安いお茶では、ガブガブ飲んでもこの満足感は得られません。飲みものといえば、ただの飲みものですけれど、それ以上のものを与えてくれるもの、それが中国茶です。」とも。地球に優しいエコ茶は、人にも優しいのです。

時間に追われる現代人こそ、ほんの10分でも一服の茶をいただき、考える時間を持ちたいものですね。テレビを消して美味しいお茶を淹れ、ゆっくりとした家族団らんの時間を過ごしてみたり、夫婦や恋人同士でのんびり語ってみてはいかがでしょう。それがたとえ週一回でも、きっと心が和む時間になると思います。1gの茶葉が、大切な人と過ごすひとときをもっと温かくしてくれることでしょう。

<DATA>
■奇古堂(チークータン)
所在地:台北市仁愛路三段160號 福華大飯店B1階
最寄り駅:MRT忠孝復興駅から徒歩5分
TEL:(02) 2706-6247
営業時間:8:00~22:00
定休日:無休
凍頂烏龍茶100g1,000元(約3,600円)、杉林渓茶100g1,200元(約4,320円/1gあたり約43円)、梨山茶100g1,500元(約5,400円/1gあたり約54円)

■奇古堂・不流茶叙(プゥリョウチャーシュイ)
所在地:台北市建国南路一段299號2階
最寄り駅:MRT忠孝新生駅からタクシーで5分
TEL:(02) 2704-3938
営業時間:お茶講座14:30~17:00、喫茶サロン14:00~21:00
定休日:月曜
お茶講座は1人500元、喫茶サロン200元~

サロンと教室をかねた『不流茶叙』もあります。お茶講座は要予約です。

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