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お国変われば…3面記事的イタリア恋愛事情(4ページ目)

イタリアの恋愛は、優しくロマンチックで官能的?!いえいえ、そんな甘い話ばかりではありません。濃いぃ恋愛感情には、嫉妬や独占欲…黒い感情もつきもの。【役に立ちそうな恋愛イタリア語講座付き】

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド

~「別れたオトコは、私のもの」 前妻の黒いオーラ~

イタリアでは、別れた後も(なぜか)友達として関係を続けるカップルがひっじょーに多い。いや、普通と言っていいほどに当たり前のことです。ある心理学者によれば、「別れることは、どこかしら自分が間違えていた(相手を見る目や関係作り)ことを認めることである。関係のカタチを変えて付き合い続けていけば、その関係を成就できなかったという不達成感を感じずに、失敗もうやむやになる」かららしい。どんなもんでしょうね、これ。

ま、実際のところ、「友達」なんてキレイごとを言ったって、爽やかに「友達」になりきれるカップルなんてそうそういやしません。別れた夫・あるいは妻をいつまでも自分の傘下において置こうと思うのか、EXがらみの揉め事の多いこと多いこと。複雑な三角、場合によっては、前夫・前妻のそれぞれの新しいパートナーが絡み合った、四角関係が構成されてしまうこともあるわけです。

【役に立つイタリア恋愛語講座 4】
●エックスEX=前の妻・夫・彼女・彼氏・・のこと。「エックス・モーリエEX Moglie」で前妻です。

ある友達に聞いた話 実例1 今カノの苦悩

エレナ(仮名)は、離婚経験のある男性ルカ(仮名)と付き合い始めた。ルカには、EX妻パオラ(仮名)との間に娘(4歳)がいる。

イタリアでは子連れで別れた場合、さらに元夫婦の関係は濃厚で、基本はママが子供と暮らしていたとしても、週末はパパのところに泊まったり、子供が会いたいと言えば不規則に会ったり、たまに別れた夫婦とその子供で出かけたり、バカンスまで3人で行っちゃったりと、EXとの関係が途切れず続くケースも多い。

エレナがルカの家にいるときのこと。そこに、パオラから電話がかかる。必要以上と思われるよりも長いおしゃべり。やっと電話を切ったルカをつかまえて、エレナは文句を言った。するとルカは、「子供の話しだったから…」。

エレナは、そんな電話は単なる偶然ではないことにスグに気づいた。なぜなら、エレナがいるときに、必ずパオラから電話がかかってくるから。しばらくすると、家にも子供を連れて突然遊びにきたり、夜食事に出かけるからと、予告もなしに子供をルカに預けに来るように・・・。それも必ずエレナがルカの家にいるときを狙って。

「まるで私が見えないみたいに振舞うのよね。」

エレナがルカに文句を言っても、ムダ。「ルカは子供に会えなくなったら困る。」とパオラに何一つ言えないのだ。

ある夏、エレナとルカがバカンスの計画を立てていることを知ったパオラは、わざわざ二人の旅行の日程に合わせて、どうしても子供を見られないからヨロシク。と何も言えないルカに子供を預けていったそうだ。

パオラの人生コンセプトは、「絶対にEX夫を新しい女と二人で楽しませない。」

別れた夫はいつまでも私の言いなりにさせておく。子供をダシにしてでさえ、女の嫉妬をむき出しにするタイプの女。まったくもって珍しくありません。


次は、EXも新しい彼女もどっちもどっち、なお話をご紹介。
別れたオトコは私のもの 実例2 ~前カノと今カノの終わりなき攻防~
photo by SAWA pasqua
魔女のようなEXの呪い…はイタリア中のあちこちに散らばっている?!
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