美術館の多いフィレンツェは時間配分が鍵

花の都フィレンツェ。見どころが凝縮した世界遺産の町を短時間で回るなら、モデルコースを参考に!「ウフィッツィ美術館」そばから「アルノ川」を望む

イタリアの中部に位置するフィレンツェ。ルネッサンス発祥の地として知られるこの町には、美しい芸術品が小さな町にぎっしりとつまっています。

その見どころのほとんどが、1982年に世界遺産に登録された旧市街に集中。広さは約500平方メートルと意外に狭い旧市街なので、歩いて回ることが可能です。しかし、ざっと見るなら1日で回れてしまう規模ながら、じっくりと鑑賞したい芸術品の宝庫ウフィッツィ美術館や修道士フラ・アンジェリコの繊細な宗教画が満載のサン・マルコ美術館など世界有数の美術館ばかりで、時間配分が鍵となります。幸いなことに、フィレンツェの美術館は予約ができるところが多く、イタリアながら意外にも予定が立てやすいのも魅力です。

今回は、時間のない初心者向けに、1日でフィレンツェという町の概要がわかる王道の見どころスポットをまわるモデルコースをつくってみました。時間があれば、中世を今に蘇らせる町並みをのんびりと歩き、フィレンツェを肌で感じる。そんなのんびりした旅が似合う町ではありますが、まずはともあれ、ここに行ってみよう!を集めたコース。歩きやすい靴をお忘れなく!

8:15 スタートは清冽な気分で修道院へ

photo by SAWA pasqua
早朝は、清々しい静寂の修道院美術館へ
まずは、フィレンツェ旧市街の北端「サン・マルコ美術館」からスタートです。15世紀にメディチ家のコジモ1世によって設立されたサン・ドメニコ派の修道院を改装した美術館。ギルランダイオの「最後の晩餐」、フラ・アンジェリコの「受胎告知」など、繊細な宗教画を鑑賞して、清冽な朝の気分を盛り上げましょう。

フィレンツェの美術館は朝が早い。8時15分はなかなかどうして寝坊派には厳しい時間ではありますが、開館直後は人もまばらで、この美術館の良さがより味わえるのでお得です。

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■Museo di San Marco
住所:Piazza San Marco,1
TEL:055-2388608
開館時間:8:15~13:50(火~金曜)~18:50(土曜)8:50~19:00(日曜)
休:月曜、火~金曜の午後 入場料:4.00ユーロ

9:30 ミケランジェロに出会うアカデミア美術館へ

photo by SAWA pasqua
有名なダヴィデ像はこれ。写真はシニョーリア広場にあるレプリカ像
「サン・マルコ美術館」を出たら、目と鼻の先にある「アカデミア美術館」へ流れましょう。こちらもメディチ家のコジモ1世のアカデミア(美術学校)が前身。ここの見どころは、何と言ってもミケランジェロのダヴィデ像オリジナル。その迫力に眠気も飛んでいきます。他、「未完の4人の奴隷」などミケランジェロ作の傑作彫刻が見られます。

ウフィッツィ美術館と並んで超人気の美術館です。必ず予約をしておきましょう!

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■Galleria dell'Accademia
住所:Via Ricasoli, 58-60
TEL:055-294883 TEL予約番号(英語またはイタリア語)
開館時間:8:15~18:50
休:月曜 入場料:6.50ユーロ

11:00 メディチ家ゆかりのスポットを眺めて

「アカデミア美術館」を出たら、リカソーリ通りVia Ricasoliを南へ進み、アルファーニ通りVia degli Alfani通りを右に折れ、カブール通りVia Cavourを左折。「トスカーナ州観光案内所」をのぞいて、近隣の資料などをいただきつつ直進すれば、「メディチ家リッカルディ宮殿」があります。1444年にメディチ家の祖コジモ・イル・ヴェッキオによって建てられたメディチ家の住居。荒削りの外観は、「民衆に妬まれないように」との配慮とか。

「メディチ家リッカルディ宮殿」を右に折れると、「サン・ロレンツォ教会」があります。11世紀に創建された教会を、またまたメディチ家の依頼によりブルネレスキが改築を担当。ブルネレスキの死によって外観は未完のままですが、内部はゴージャス。ドナテッロ作の「説教壇」やフィリッポ・リッピ作の「受胎告知」などがあります。

「サン・ロレンツォ教会」の裏手には、「メディチ家礼拝堂」。8角形の礼拝堂内部には、メディチ家のロレンツォ豪華王、その息子と孫が眠っています。今回は内部は割愛。時間があるときにゆっくり見学しましょう。

周囲には、フィレンツェの台所「中央市場」や革製品やお土産物を売る「メルカート」が立ち並んでいます。とても惹かれますが、こちらも今回はパス。新鮮な食材やサラミや生ハム……フィレンツェの台所事情がわかる「中央市場」は、時間があるときにじっくりゆっくり探索したいところです。

さて、急ぎ足でドゥオモへ。