世界遺産の街モディカに伝わる伝統チョコレート

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表面はなめらかなのに、断面がザラザラ!なモディカチョコ

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街には、チョコレート店がいくつも軒を連ねる

日本のメディアでもしばしば紹介され、知る人ぞ知る「モディカチョコレート」。濃厚なカカオの風味に、口の中でトロケ…ない不思議な食感が印象的なチョコレートです。

このチョコレートは、シチリア南東の街、世界遺産「ヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の街々」のひとつでもあるモディカで、古くから作られている伝統のお菓子。

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モディカを飾る美しいバロック様式

見上げるような急斜面に、石造りの歴史ある建物が折り重なるようにぎっしりと並ぶ街モディカには、いくつもの伝統店が軒を連ねています。

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それはアステカ帝国から伝わった?!

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モディカの有名なお菓子屋さん「ボナユート」

「モディカチョコレート」の歴史は古く、シチリアがスペイン王国の支配下にあった、16世紀頃まで遡ります。

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スペイン王国がアステカ帝国を滅ぼした後、戦利品のひとつとして、スペインに渡ったカカオ。アステカ帝国では、その薬効成分から、貨幣の役割を果たすほどに珍重されていたと言われています。

当時は、粉砕したカカオにスパイスなどを混ぜ、薬として服用されていたようですが、スペインに渡った後は、砂糖を加えて飲みやすく改良。効能あらたかな「飲み物」として、王侯貴族や上流階級の人々の間で愛飲されたと言われています。

アステカ帝国から伝わった当時の味わいが楽しめる

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モディカチョコのメーカーはいくつもあります。オレンジ、レモン、唐辛子、マルサラの塩など、フレーバーもいろいろ

ところで、チョコレートが口の中でトロリと溶け出す秘密は、カカオバターにあります。低温で溶けるカカオバターを混ぜることで、口どけも甘いチョコレートになるわけですが、カカオからカカオバターが抽出されるようになったのは、19世紀頃のこと。「モディカチョコレート」は、その技術革新以前に誕生しています。

「モディカチョコレート」の素材は、カカオ、粉砂糖、スパイスのみ。なめらかになるまで粉砕したカカオに、粉砂糖やスパイスを加えて作りますが、このレシピは、アステカ帝国からスペインにカカオが渡った時代のものだそう。モディカでは、今も昔ながらのレシピで伝統のチョコレート作りが続けられているのです。

溶けにくいから、お土産にもおすすめ!

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モディカにはチョコレートと肉を詰めた珍しいチョコ菓子「インパナッギ」も

「モディカチョコレート」は、口に含んでも溶けないため、「いつものチョコレート」を期待して食べると、「えっ?!」となりますが、モノは試し、1度は食べてみたい食感です。ジャリジャリっと噛み砕くと、口の中に広がるカカオ本来の苦味と香り。

一度食べると病みつきになる(人はなる)モディカチョコレート。ご当地モディカのほか、シチリア全土のこだわり系食材店やスーパーマーケットでも見つかります。低温で溶けださないから、お持ち帰り土産にもピッタリ。どこかで見つけたら、ぜひお試しください!




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