月間5500kgのリコッタを使用?!
シチリア人の顔は濃い目だけど、気さくな店員さんたちの笑顔は和む |
私は今まで、あちこちで「カッサータ」をいただいてきました。そのときの感想は、「ウゲッ、ああああ甘い・・・。」 羊のリコッタチーズを使用しているため、独特な臭みがあり、ちょっと野蛮な風味。おっと、野趣溢れる・・・とでも言い換えた方がいいでしょうか。ま、とにかく、どうにもこうにも、イマイチ好きなお菓子ではなかったのです。そのため、取材も少々盛り下がり気味で挑んだわけです。
オーナー氏「うちのカッサータ、食べたことある?」
岩田「・・・ないです。スミマセン。」
オーナー氏「じゃ、まず食べてね。」
岩田「・・・はぁ。じゃ、一口だけ・・・。」
と、そこで初めて一口。その感想は、「え?!これが、カッサータ?!」と驚きました。もービックリ仰天の美味しさ!
オーナー氏「このカッサータは、シチリアのマドニア山にいる羊の乳だけで作ったリコッタを使っているんだ。こだわりはそれくらい。」
またまた。とつい突っ込みを入れたくなりましたが、おおっぴらに「○○産の△△に、●●産の▲▲、そして、シェフは■■の三つ星レストランで修行をした人で・・・」なんて感じで自慢するのはお恥ずかしいと考える、誇り高きシチリア人よ。「どんなこだわりがあるかは、その味でわかるだろう。」ってことなのです。
新鮮なリコッタチーズには、まったく臭みがなく、それは透明感のあるピュアな風味。相変わらず強烈な甘さではありますが、コクのある味わいがありました。そして、フルーツの砂糖漬けデコレーションの美しさ!チェードロ(シチリア産の巨大なレモンのような柑橘系フルーツ)、マンダリン、イチヂク、洋ナシなどなど、さまざまなフルーツの砂糖漬けは、無添加でもカラフル。オーロラのような縁取りは、なんとカボチャ(カボチャはフルーツなのか・・・)。まるでガラス細工のようなのです。
この砂糖漬けってのも、今ひとつ好きなものではないのではありますが、このカッサータと合わせていただくと、絶妙な味わい&食感を醸し出すので、「ほえええ。」となってしまいました。2007年12月中のカッサータ用リコッタチーズの使用量、なんと5500kgというのも、うなづけるのでありました。
落ち着いた住宅地にある「アルバ」 |
シチリア、遠いいですもんね。いつかシチリアに行かれる際は、ぜひ訪れてみてください。それまでは、お家でその味をお試し下さいませ!
Pasticceria Alba
パスティッチェリア・アルバ
住:Piazza Don Bosco, 7/c, Palermo
電:091-309016
営:7:00~23:00(夏季~24:00)
休:月曜
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