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アモーレあり、もちろん「なし」だってアリ!イタリアンマダムたちの真実(3ページ目)

イタリアの女性といえば、「マンマ」に代表されるような家事を完璧にこなす女性を想像しがちですが、仕事を持つ女性も増えた昨今、仕事と家庭の両立は? 家事の分担は? 夫婦関係は? どうなっているのでしょう。

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド

役に立たない男は要らない?!

イタリア人の仕事を持つ女性たちの多くは、家族の協力が必要だと答えています。もし、協力が得られない場合、仕事を持ちながらの家庭生活をストレスなく送っていくのはどこの国でも難しい話。アモーレさえあれば耐えられることだって、「私ってただのお手伝いさん?!」と心に疑念がよぎるようになったら、もう耐えられない。

伝統が変わりつつあるイタリアでは、働く女性が増えると同時に離婚率も急上昇しています。アモーレのなくなった夫婦関係で、役に立たないマザコン男はただのお荷物とばかりに、とっととふっきり新しい人生を歩み出す女性たちも多くいるのです。特に北イタリアでは、伝統的な価値観が往々にして残る南イタリアと比べて数倍も離婚率が高くなります。伝統的な価値観にしばられず、人生を謳歌しようとする女性たちの像が浮かび上がってきます。

別れても、子供の両親として付き合い続ける

ご主人とは友達関係に
二人の子供の子育てが終わってから、料理教室を開いて。革職人のご主人とは友達関係に
子供がいる場合、離婚を決意するのには並々ならぬ覚悟が必要ですが、離婚後の元夫婦の付き合い方によっては、離婚することによって丸く収まると考えている人たちが多くいます。「ケンカしてる姿を子供に見せるよりも、夫婦でなくても仲がいい関係を見せる方がいい」とか、「一緒に暮らすのはムリだったけど、人間としては尊敬しているし、何しろ子供の父親(母親)だから」と言った視点で、人生から切り捨てるわけではなく、友達として付き合いながら、子育ては協力し合い、相談しながらやっていく、という発想です。いかにも人間派のイタリア人らしい考え方ではないでしょうか。

よくある離婚後のパターンは、母親の家に子供が住み、父親は養育費を払いながら2週間に1度の週末は、父親と暮らす。また、子供が小さいうちは、3日おきに母親、父親の家を行ったりきたりするなどなど。それぞれの生活のペースに合った方法を、離婚カウンセラーなどと一緒に決めていきます。

女ざかり
シングルマザーの30代を過ごして、今、50歳。離婚後に始めたカメラマンの仕事をしながら、今、女ざかり!
ちなみに、イタリアでは元夫婦、元カップルといった人たちが、当然のように友達づきあいを続けます(もちろん別れ方によりますが)。愛がなくなってもそこには友情が残っている……なんて、どうにも言い訳くさいところもありますが、ある精神科医の分析では、「過去を切り捨てることは、自分が間違えたことをしたと認めること。つまり、その間違えを認めたくないために、形を替えるに至っただけなのだ。と自己保護のために別れた後も付き合い続けるカップルが多い。」とか。まあ、こんな話はまた次回に……。

家庭を持ちながら仕事でキャリアを積む。自己実現を目指しながら家庭を守る。国を問わず、女性たちにはいろいろな課題があるものです。

何が自分にとって幸せなのか? 岐路は度々訪れますが、その都度、真剣に悩みながら自分がベストだと思える選択をしてるイタリアの働く女性たち。家族がある人もあった人も、40代、50代と歳を経ていく程にカッコよくなる女性が多い。カッコいい大人の女性を見ていると、年を取るのも悪くないなと思えてきます。

いかがですか? 皆さんは……カッコいい年の取り方していますか?


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