アメリカでは分厚いニューヨークカットのステーキはご馳走の定番です。ローストビーフはちょっと手間が掛り過ぎるし自信が無いな……と思われる方に最高のメニューです。これほど簡単でゴージャスな夜を演出するメインディッシュはありません。
ニューヨークカットのパウンドステーキを取り寄せグリルパンを用意!
市販のステーキ肉ではないニューヨークカットのパウンドステーキ(つまり450g)をBeef-Netから取寄せます。
合計で900gの肉ですが、脂やスジを完璧に取ると800g位ですから、量的には3~4人前です。赤身のお肉は霜降りと違ってたくさん食べてもぜんぜん平気です。
もし貴方がステーキなどの料理を上手に調理したいのであれば、グリルパンの購入をお奨めします。これさえあれば失敗確率はうんと下がります。ちなみに私はアメリカで購入したLodgeのグリルパンを愛用しています。それからお塩と黒コショウはこだわって良いものを、出来れば岩塩と引き立てコショウ(コショウを引く道具でガリガリする)がお勧めです。最近ではちょっとしたスーパーでも良い塩がありますので、そこは奮発してください。
ニューヨークステーキのおいしい焼き方のコツ
肉は焼く前に冷蔵庫から出しておいて室温に戻しておきます。最低でも2時間は出しておいてください(こつの1)。肉の周りのスジや脂をきれいに取れば口当たりの良いステーキになりますが、付いたままでもOKです。但し、付いた状態のときは必ずスジを切るように包丁を入れて下さい(肉が縮む為)。焼く寸前にコショウをタップリとかけます(この時点で塩はまだしません)。
厚いグリル鍋またはフライパンを十分に熱し肉をのせます。グリルパンの場合はまず一方方向の焼目が入った時点で90度肉を動かし、きれいな網目の焼き目をつけると共に肉汁が出ないように肉の表面を焼いて下さい。火加減は最初が強火で焦げ目が着いてからは中火にして下さい。片面に焼き色が付いたら肉をひっくりに返します。この時点で初めて塩を肉の焼けた面にします。焼けた面に塩をすることで、本当に柔らかな肉の歯ごたえを楽しめます(こつの2)。
裏側も同じように縦横の焼き目と肉全体の焼色が付きましたらもう一度ひっくり返し塩を振ります。この時点では肉は完全なレア状態です。ここから火を弱火にしてアルミホイルを落し蓋のように肉にかぶせて蒸し焼き状態にします。火の強さにも寄りますがおよそ3分片面を弱火で焼いてから、ひっくり返して更に3分でミディアムレアの完成です。赤身のうまいお肉はレアよりはじっくり火を入れた方がはるかに美味しいです。
熱々のまま切ると肉汁が出てしまうので、皿かバットに取りアルミホイルで包んで保温し、肉汁が落ち着くのを10分ほど待ちます(こつの3)。
盛り付けはシンプルにステーキとクレソンだけでも十分です。但し、薬味は本ワサビ・和からし・醤油・タバスコ系の辛味などなどお好きな物をいろいろと用意すると楽しいです。
ニューヨークステーキはイタリア風の食べ方でもおいしい
分厚いステーキのもうひとつお奨めの食べ方です。冷めて落ち着いた肉を厚さ7~8ミリに切り分けて大きな皿に並べます。イメージ的には厚めのカルパッチョという感じです。並べてから上にタップリのルッコラ(ロケット草)を乗せます。その上に塩と胡椒をふり、仕上げに上等なエクストラバージンのオリーブオイルをタップリとかけます。
霜降り肉ではしつこくて出来ませんが、上質な赤身肉にはオリーブオイルも合います。ルッコラはたくさん用意してどんどん足して下さい。これは簡単ですが、本格派イタリアンのセコンドピアットです。
赤ワインと素敵な会話があれば、大きなお肉は数時間後には嘘のようになくなっているでしょう。ステーキとはそんな風に時間をかけてゆったりと楽しむものです。霜降り肉は冷めると脂がしつこくて食べられませんが、赤身のお肉は冷めても美味しいです。
レストランでは見かけない厚切りニューヨークステーキを楽しい仲間とシェアしたら、クリスマスディナーの大成功は間違いなしです。これこそ取寄せの醍醐味です。
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