食後に楽しむ
イタリアンの飲み物
万能薬のカモミールティー
夜、イタリアレストランへ食事に行き、最後に「エスプレッソ、紅茶、カモミールのどれになさいますか?」 といわれたことがありませんか?
イタリアでは、普通、食後にエスプレッソを頂きますが、夜だけは別です。そう、夜の選択肢にはカモミッラ(Camomilla)、すなわちカモミールティーが入っているのです。
ではどうしてカモミールティーが、夕食の後に提供されるのでしょうか?
カモミールは、カミツレ科のお花です。ジャーマンカモミールとローマンカモミールに別れますが、独特の青りんごっぽい香りが若干異なるのと、その効能の強さが異なります。どちらが良いかというのは好みの問題ですが、飲み物には、たいていティーパックになっていますので、飲み物用として安心してチョイスできますし、簡単に入手できます。そして基本的にハーブティーなので、ノンカフェインです。
イタリアのスーパーマーケットでは、カモミールティーは別名「Buona Notte(ブォナ ノッテ)」という言葉がそのパッケージに書かれていることがあります。すなわち「おやすみなさい」という意味なのですが、夜に頂くという意味も込められています。
なぜ、夕食後なのでしょうか?
カモミールは御存知の通り、ハーブティーで、その効能は鎮静作用、リラックス効果があると言われ、食後にリラックスして、床につくということもあるそうです。お昼にカモミールを飲んでしまうと、体がぽかぽかして、リラックスしてしまい、仕事への集中力が欠けてしまうことから、この夜の時間に頂きます。
イタリアの家庭にも常備されているといっても過言ではないほど、イタリアでは夕食後に頂きます。もちろんエスプレッソをお飲みになる方もいらっしゃいますが、カモミールの選択肢も含まれます。
また、カモミールティーは、ダイエットにも最適と言われています。それ自体に脂肪を燃焼するという効果はありませんが、夕食後に頂くと、鎮静作用が働いて、体のストレスを解放し、食欲を防いでくれると言われており、カモミールティーをいただくダイエッターも少なくありません。
☆おいしいカモミールティーの頂き方☆
1)カップにティーパックを一つ入れ、沸騰した湯を注ぐ。
2)3分ほど抽出しますが、香りにこだわる方は、カップにふたをすることをおすすめします。
3)黄金色したカモミールを頂きます。このみで、アカシアのはちみつを混ぜ合わせても美味しくいただけます。
カモミールには他にも、リラックス作用、利尿作用、月経・更年期の抗うつ作用、消炎作用、保湿作用、発汗作用
等があり、鎮静作用が一番の効能であるので、花粉症や扁桃痛にも役立つようです。
また、体を温める効果もありますから、風邪の引きはじめにも最適です。
我が家でも、風邪の引きはじめや鼻炎などのアレルギー症状がある場合、カモミールを頂きます。私の場合、レストランでもエスプレッソを選ばず、カモミールを頂くことの方が多いです。
いかがですか?
夕食後、夜寝る前などに、一杯のカモミールを頂いて、ゆっくりとした睡眠をお楽しみ下さい!