水音で涼を感じる

つくばい
蹲(つくばい)も、元は手を洗う水を入れておくための実用的なものだった
チョロチョロ、サラサラ、ザブザブ、ジャージャー、夏になるとこんな水の音を聞いただけでも何だか涼しく感じるものです。それは小川のせせらぎだったり、滝の水音だったり、スイカを入れたタライに張った水が流れ落ちる音だったり、採れたての野菜を洗う音だったり……水音だけで様々なものがイメージされます。

庭で考えてみると、日本では「鹿威し(ししおどし)」というのがありますよね。元は農作物に被害を与える鹿を追い払うための実用品だったのですが、あのチョロチョロ……カッコーンという音が日本庭園に響き渡る様は、何とも風情があります。
壁泉
壁泉も多く見られるようになった
また、日本には「水琴窟(すいきんくつ)」というワザもあります。これは手水鉢(ちょうずばち)から流れ落ちる水が琴のように良い音を奏でるよう工夫された仕掛けです。最近では日本庭園に限らず、都会のビルのエントランスに設けられたりもしています。

水音を楽しむアイテムとしては、噴水や壁泉といったものも挙げられるでしょう。近頃は家庭用に小ぶりに作られたものや、ソーラーパワーで水が循環する装置がついたものも販売されています。
ただしインテリア向きの商品も多いので、庭に取り入れる際は戸外でも大丈夫かしっかり確認しましょう。

水鉢で涼を演出

水鉢
ポリ製の水鉢は、普通の鉢としても使える
池を作るようなスペースが無くとも、水鉢や睡蓮鉢を使って涼を演出することができます。睡蓮鉢には文字通りスイレンや水草を浮かべてもよし、金魚を飼っても良し……。
そこに水があるだけで涼を感じることができるのですから、何も高価な水鉢を買う必要はありません。丈夫なポリプロピレン製の鉢で、水抜き穴を塞ぐことができるものも市販されています。また、大ぶりの丼や深皿にウォーターレタスなどを浮かべてみても良いでしょう。

水瓶
古いカメに水を張って
鉢底には化粧石やビー玉を敷いて水を張り、水に浮くように作られた陶器の魚やガラス製の浮き玉を浮かべるだけでも素敵です。
注意したいのは、ほったらかしにしておくと蚊が発生することもある点。こまめに水を取り換えるとか、水鉢でメダカを飼うといった対策を講じましょう。

深さがあまりない容器なら、水を張って苔玉を置くなど水盤風にしつらえてみましょう。藍染のランチョンマットの上に置いて、和室のインテリアに用いても良いですね。ただし室内にたくさんの水を置くのは、湿気の原因になるのでほどほどにして楽しみましょう。



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