あなどるなかれ、水のチカラ

水
生きていくのに欠かせない水は、パワーを持っている
暑い夏、炎天下が続くとついつい庭に出るのも億劫になりがちではないでしょうか。でもこう暑いと、植物もぐったりバテ気味になるのよね……と、気合いを入れ直してヨッコラショ。重い腰を上げて庭に出て、ホース片手に思いっきり散水したら、あら不思議!さっきまでの重だるさが何だか軽~くなっている?!こういった経験、皆さんもおありではないでしょうか。

サーッと水が流れていくのを見ると、何だか体の中に溜まったワルモノまでスーッと流れ去って行くような、水まきにはそんな爽快感があります。
考えてみれば、人間の体の60~70パーセントは水ですし、人が生きていくのに欠かせない水は、植物にとってもやはり必要不可欠なものです。

今回は、この「水」をうまく利用して、夏の庭に「涼」を呼び込んでみましょう。

水の撒き方ってあるの?

水撒き
水は、ただ撒けば良いというものではない
水やりと散水、そして打ち水と、いずれも水をまく行為ですが、厳密にいえばこれらは似て非なるものです。
水やりは言わずもがな、主に農作物や植物への水分補給を人為的に行うことを指します。
散水は文字通り水を撒くことで、その対象が道路でもグラウンドでも芝生であっても使う言葉です。「花に水やり」とは言っても、「花に散水」とはあまり言いませんよね。 また、散水は広い面への水まきがイメージされるのに対し、水やりは対象物が絞られてくるといった違いもあるでしょう。
「夏に散水するのは気持ちいい」と前述しましたが、植物に対する水やりを真夏の昼日中に行うのは「危険」なわけで、使い分けが必要です。

打ち水は庭や玄関先、あるいは家に面した道路などに水を撒くことで、土埃を抑えたり、暑い夏には涼を取る方法として日本に古くから伝わるワザです。特に暑い夏の朝夕に行う打ち水は、撒かれた水が気化する際に地表の熱を奪う「気化熱」を利用した科学的なもので、先人の知恵が伺えます。

手桶
打ち水と言ったら手桶?容器はこだわる必要ありません!

効率よく水撒きを

さて、前項のことを踏まえた上で、ガーデニングに適した水まきを考えてみると、水を撒く時間は、朝・夕の涼しい時間帯が望ましいでしょう。これは、日中の炎天下では植物が煮えてしまったり、水滴がレンズ効果を生み葉焼けする危険性もあるためです。また気化熱を利用する打ち水も、日中では効果が薄いためです。

水撒きというと、玄関先から道路面、庭の芝生といった広い面には散水ホースを使うのが一般的でしたが、近頃はエコロジーの観点からみて「散水ホースで水道水をジャージャー使うのはちょっと……」という向きが多いようです。
打ち水にも植物への水やりにも安心して使える水としてお勧めなのは、やはり雨水の利用でしょう。 既存の樋を利用して雨水を溜めるタンクは各種販売されていますし、木の樽やポリ容器など水圧に耐えられる丈夫な物を使ってDIYで作ることも可能です。
我が家では220リットルほど入るタンクを使っていますが、大概タンクが空になる前に次の雨が降ってくれるので、タンクが空っぽになるのは冬を控えて水を抜いたときだけです。
溜まった雨水をジョウロに入れ、夏には朝・夕の涼しい時間帯に植物の水やりから打ち水まで効率よく済ませてしまいましょう。

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