小動物/鳥類の飼い方

ハムスターなどの小動物のノミ対策!ノミの実態や駆除方法

ハムスターなどの小動物のノミ対策についてご紹介いたします。小動物だけを飼っているならばノミは縁の無い虫かもしれません。しかし、散歩に行く犬や外に出ている猫も一緒に飼っているならば、 ノミ対策は覚えておくといいでしょう。

執筆者:村田 亜衣

ハムスターなど、小動物のノミ対策

ハムスターなど、小動物のノミ対策

ハムスターなど、小動物のノミ対策

小動物だけを飼っているならば、ノミは縁の無い虫かもしれません。
でも、散歩に行く犬や外に出ている猫も一緒に飼っているならば、 ノミ対策は覚えておくといいでしょう。
 

<目次>

そもそもノミって?

ノミは5mmくらいの小さな動物の血を吸う昆虫です。イヌノミとネコノミとあるのですが、ネコノミの方が多く、犬にも人間にもつきます。

ノミのサーカス、なんてのが昔ありましたが、 ノミはものすごいジャンプ力を持っており、1cmもないくせに1mくらい飛び上がることができると言われています。
 

ノミの一生

ノミは寄生した動物の血を吸い、その動物に卵を産み付けます。

寄生されている動物が動くときに卵は振り落とされ、動物の活動範囲内で成長し、 成虫となって通りすがりの動物に寄生します。温度や湿度といった環境温度により変わりますが、 だいたい1~3週間でノミは卵から成虫に育ちます。

こういったノミの生活サイクルを理解しておかないとノミの駆除は難しくなりますので、 覚えておくといいと思います。
 

なぜ駆除する必要があるの?

寄生しているノミの数が多い場合、ペットは血を吸われすぎて貧血状態になることがあります。
また、ノミは血を吸うだけでなく、細菌やウィルス等の伝染病を運ぶこともありますので、 ペットの健康を考えると駆除する必要があるんです。
 

ノミアレルギー

ノミに噛まれることでアレルギーを起こすこともあります。これはノミアレルギーと呼ばれ、動物にも人間にもあるアレルギーで、噛まれたあたりが赤くなり、 かなりひどい痒みを伴います。

体質により大丈夫な人もいますが、家にノミがいる場合には遊びに来た友人等がアレルギーを起こす可能性もありますので、室内のノミ駆除はしっかりやっておく方がいいでしょう。
 

駆除薬いろいろ

ありがたいことに、ここ数年で犬・猫用のノミ駆除薬というのはいい製品がどんどん出て来ています。 けれども、これらは「犬・猫専用」に作られた製品であり、 無条件に小動物にも安全に使える、というものではありません。

使う場合には、必ず動物病院で相談してから使うようにして下さい。

ノミ駆除薬は大きく分けると、

  • 首輪としてつけるもの(ノミ取り首輪)
  • ペットの身体につけるもの(フロントラインやアドバンテージ)
  • 飲むタイプのもの(プログラム)

の3種類があります。

小動物に使う可能性がある身体につける薬について、ここでは説明したいと思います。
 

身体につける薬

製品名では、フロントライン、アドバンテージなどがこの種類になるのですが、 寄生している成虫及び、卵を殺す薬です。

薬をつけてから数分~数時間でノミを死滅させる使いやすくて頼りになる薬なのですが、 小動物に使う場合は注意が必要です。

犬・猫の飼い主さんにはよく知られているフロントラインは、 残念ながら成分にアルコールが含まれているためにウサギやモルモットには使えません。
アドバンテージ(主成分はイミダクロプリド)はイギリスでウサギにも使えると太鼓判を押されておりますので、使う場合には、ウサギやモルモットの飼い主さんはアドバンテージを使うといいでしょう。

ノミだけでなくダニもついている場合にはフロントラインが有効であり、 シラミの場合にはアドバンテージが有効です。 いっぺんに何種類もの寄生虫を持っていることは少ないと思うのですが、 覚えておくと役立つことがあるかもしれません。

また、カブトムシやクワガタといった昆虫も飼っている場合には、 直接つけなくとも気化した成分が影響してしまうことがありますので、 使う場合には昆虫のいない部屋で使用するといいでしょう。

これらの薬は「犬・猫専用」に作られている薬ですので、 飼い主の判断のみで使うのは危険です。
必ず、薬の成分、効用、症例等の情報を知っている動物病院で相談してから使って下さい。
また、小動物に使った場合に想像していた効果が得られなかったり、予想もしなかった副作用があったとしてもそれは薬のせいではありません。薬本来の用途(犬・猫のノミ駆除)とは違う使い方をするのですから 100%の効果・安全性を求められるものではありません。

と、厳しい書き方をしてしまいましたが、 実際にはフロントラインもアドバンテージも効果は期待できます。

仔犬・仔猫にも使える薬ですので安全性もかなり高いです。ただ、犬・猫での臨床検査はしていても小動物での臨床検査は十分にされていませんので、 飼い主の判断のみで使って悲しい思いをしないよう、動物病院で相談してから使うようにして下さいませね。
 

室内のノミ撃退作戦

ペットについたノミはノミ駆除薬で駆除することができますが、 ペットから落ちた室内のノミ・ノミの卵はまめに掃除することで駆除します。

ノミはペットが寝場所としている場所や身体を掻いていた場所、ソファーやベッドから飛び降りる着地点付近に落ちることが多いので、掃除するときにこれらの場所は徹底的に掃除しましょう。

また、ノミの生活サイクルを考慮して、ノミ対策掃除は最低でも3週間は続けるといいと思います。 そうすることで、ノミを発見した日にペットから落ちたノミの卵から孵った成虫もしっかり駆除することができるでしょう。

バポナを室内のノミ対策用に使う人もいらっしゃるようですが、 バポナはノミ用に作られた製品ではありませんので、これだけでは十分な効果は期待できません。室内が清潔なのはペットも飼い主も嬉しいことですので、 マメに掃除をして、ノミを撃退しましょう。

今現在日本では市販されていないようなのですが、 室内や庭で使うスプレータイプのノミ駆除薬というのがあります。(日本でも数年前はパイメクトロールという製品が市販されておりました)

掃除した後にこういったスプレーを吹きかけておくと、ノミの駆除には効果があります。
 

これからのノミ駆除薬

ここ1~2年、アメリカで市販されているノミ対策製品には、 ノミだけでなく蚊も寄せ付けない製品というのが増えてきています。

これはフィラリア症という伝染病を蚊が媒介するので、その対策も兼ねている製品なのですが、 日本でもフェレットのフィラリア症は数年前から報告されており、予防薬を飲ませている飼い主さんも多いように思いますので、ありがたい製品ではないでしょうか?

いつ頃日本でも市販されるようになるのかはわかりませんが、 ペットの毛艶を良くし、蚊も寄せ付けないノミ対策製品がじきにお店に並ぶようになると思われます。その日が今から待ち遠しいです。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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