フクロモモンガの飼育

フクロモモンガの飼育

 
フクロモモンガ
みかんを食べているフクロモモンガ。食べるしぐさやグルーミングをするしぐさは、たまらなく可愛いと思います。

フクロモモンガの飼育Q&A

私も大好きなフクロモモンガ。最近飼う人が増えているようで、多くの質問をいただきます。これらの質問の中から、多い質問や興味深い質問について、Q&A形式で紹介したいと思います。これからフクロモモンガを飼う人や飼いたいと思っている人は、どうぞ参考にしてみてください。
 

Q1.室温は何度にすればいいですか?

夏は、私達の体温以上に高い温度が記録されるなどして、普段以上にペットのために室温を気にされる方が多くいるように感じられます。でも、これっていいことですよ。新しく迎えるペットというのは幼い子であることが多く、室温管理はとても大切なことです。

フクロモモンガが快適に感じる温度は私達が快適に感じる温度とほぼ同じです。27~28℃をこえない温度設定をしてあげてください。ただし、今年のように異常に高い温度が続く場合には、フクロモモンガを迎える場所(購入するならペットショップ、知人などのところで産まれた子を譲り受けるならその知人など)で何度で温度管理をしているかを聞いて、その温度を維持するようにしてください。

フクロモモンガは、日本と同じように四季のあるオーストラリアに生息している動物です。冬の寒さも夏の暑さもある程度までは耐えられるように思います。でも、いきなり環境温度が変わることは身体に大きな負担をかけることになりますので、迎える前に暮らしている場所の温度を目安にして温度管理はしてあげてください。今年のように猛暑が続いていると、低めの温度で管理している場合もあるようですので、負担をかけないために迎える前に温度管理はどうしているかを聞くようにしてください。

迎えてから1年ぐらいかけて、徐々にあなたの家での環境温度に慣らしていきましょう。夏場の温度管理で言えば、5月ぐらいから少しずつ温度が上がるようにして、真夏の暑さに対処できるようにするといいと思います(例:5月の最高温度を24℃で維持し、6月は26℃、7月は28℃、という具合に少しずつ室温が上がるように温度管理をするなど)。
 

Q2.ごはんは何をあげればいいですか?

フクロモモンガ
ごはんに何を与えるかは非常に重要です。手間とお金をかけて、健康なフクロモモンガを育ててください。
多くのペットショップでフクロモモンガが見られるようになったのですが、残念なことに間違ったごはんを与えているペットショップは少なくありません。そして、ペットショップで間違ったことを教わってしまうために、短命で終わるフクロモモンガも少なくないようです。

フクロモモンガは有袋類の仲間です。タイリクモモンガやアメリカモモンガのようにリスの仲間ではありません。ですので、リス用のごはんはフクロモモンガのごはん(主食)にはできません。

フクロモモンガには、果物を60%~80%、野菜を10%~20%、残る10%に殻付きのゆで卵やカッテージチーズ、ヨーグルト、ミルワーム(昆虫)などのたんぱく質を与えてください。果物は、旬の甘いものを用意してください。野菜は、茹でるよりは蒸したり、レンジでチンしたりするなどして、栄養素が逃げにくい調理法がいいと思います。

フクロモモンガの食べ具合を観察し、たんぱく質やカルシウムが足りないように感じるならば、専用の栄養補助剤を与えるといいでしょう。また、モンキーフードも甘みがあって高たんぱく質のものがありますので、用意しておくといいと思います。

私は、特別なことは何もせずにフクロモモンガを飼っていました。1番苦労したのがごはんで、買い物に行くと1番に果物売り場で熟して甘い果物を見極めるべく苦戦していました。でも、そのおかげか、我が家のフクロモモンガは2匹とも9歳まで生きました。親しいペットショップで聞いたところ、平均寿命と言われている年齢が6歳とのことでしたので、ごはんで苦労する価値はあると思います。

リス用のフードを与えていると、必要以上に脂肪分を摂取してしまうようで、肥満しやすい傾向にあります。その結果、内臓に負担をかけてしまい、寿命が短くなるのではないかと思います。

ごはんのことを考えた場合、フクロモモンガは手間とお金のかかるペットです。フクロモモンガを飼うことを検討している方は、ごはんの手間とお金をかけても飼いたいかどうか、考えてみてください。
 
フクロモモンガ
生後10週目ぐらいの赤ちゃんです。うちで産まれた子なので、ベッタベタに甘やかして可愛がって遊んでもらっていました。

Q3.どんなケージがいいのですか?

ペットショップで購入する場合、生後2~3ヶ月のフクロモモンガを購入することが多いようです。もし、もっと幼い子を購入するならば、最初は金網ケージは必要ないかもしれません。プラケースなどの安全で保温しやすい容器の方が幼い子には適している場合があります。

金網ケージは、ハムスターなどの低いケージではなく、鳥用の高さのあるケージが適しています。横幅よりも高さのあるものを用意して、ケージ内には農薬を使っていない樹の枝などを入れて昇り降りしやすくしてあげるとフクロモモンガが楽しめるでしょう。

リス用のケージや鳥用のでも高さのあるケージはお値段が高いので、値段が安めの鳥用ケージを2つ購入して、片方の底を取り外し、もう片方は天井をはずしてくっつけて高さのあるケージを作るのも一つの方法です。なお、鳥用のケージは底の部分を引き抜いて掃除できる作りになっているものが多いので、フクロモモンガが使った場合にも掃除しやすいのでお薦めです。
 

Q4.1匹で飼うより2匹で飼う方がいいのですか?

繁殖をさせたいと思っているならば、最初からペアで飼うといいかもしれません。なにがなんでも繁殖するぞ!という決意があるならば、ペアよりもトリオ(オス1匹にメス2匹)で飼うといいでしょう。

ただ、私の経験と聞いてきたことから言いますと、最初は1匹で飼っていて、あとから伴侶になるべくオスまたはメスを迎えても繁殖に成功する人が多いようです。リス科のモモンガよりもフクロモモンガは繁殖しやすいので、難しく考えすぎる必要はないように思います(とは言っても、フクロモモンガにも相性はありますので、どうしても相性が合わない場合には繁殖に成功しないペアもいるようです)。

フクロモモンガを繁殖させようと思っている場合は、早めに産まれてくる赤ちゃんの新しい飼い主を探すようにするといいと思います。我が家の場合、とても相性のいいペアだったために、3ヶ月おきに赤ちゃんが誕生してしまいました。大切なわが子の赤ちゃんですから誰彼かまわず譲るわけにはいかず、新しい飼い主探しにはとても苦労しました。

ペアの相性がよければ我が家の場合と同じように新しい飼い主探しに頭を悩ますおそれがありますので、早めに探すようにした方がいいのではないかと思います。
 

Q5.他のペットといっしょに飼えますか?

フクロモモンガ
フクロモモンガの赤ちゃん。とても幼い場合には、こうやってミルクをあげることもあるでしょう。
1つのケージの中にフクロモモンガとほかのペットを飼うことは勧められません。けれども、ケージが分かれているならば、フクロモモンガには問題なくほかのペットといっしょに飼えるでしょう。

フクロモモンガは、地上で暮らす動物には無関心なことの方が多いそうです。そう知って、私はフクロモモンガに興味を持つようになりました(フクロモモンガを迎えたとき、我が家には犬と猫、フェレットがいましたので彼らがストレスの元になってしまうペットは迎えたくなかったんです)。飼って実際、ほかのペットに警戒して、それがストレスとなってしまうことはなかったです。飼い始めに私を含む新しい環境に対して警戒しただけで、馴れたあとはうちの猫などはケージごしに毛を引っ張られたりしていました。

フクロモモンガよりも、今飼っているペットにかかるストレスを心配する必要があります。馴れるまでの数週間~数ヶ月の間、フクロモモンガは夜中に活動することがほとんどです。同じ部屋に別のペットがいる場合、フクロモモンガの動く音や鳴き声に眠りを妨げられ、ストレスを受けることがあります(我が家では、同じ部屋にいたフェレットが寝不足になってしまったことがあります)。

フクロモモンガが馴れるまでは、できればほかのペットとは別の部屋にケージは置いた方がいいでしょう。馴れて、夜中だけでなく夜の早い時間や朝方活動するようになったら、夜中の音や鳴き声は減ってきますので、それからほかのペットと同じ部屋にしてはどうかと思います(フクロモモンガによっては、迎えてすぐは、仲間を呼ぶように鳴くことがあります)。

同じ部屋にケージを置くしかない場合には、今飼っているペットにストレスがかかっていないかどうかをよく観察するようにしてあげてください。そして、ストレスがかかっているようでしたら、そのストレスを解消すべくスキンシップの時間を増やしたり、家族に相談して夜だけでも別の部屋にケージを置くことができないかどうか検討してみてください。
 
フクロモモンガ
滑空中のフクロモモンガは、ちょっと大きく見えます。

Q6.芸は教えられますか?

フクロモモンガに限らずペットに芸を教えたい人は多いようなのですが、はたして芸を教える必要があるのかどうか、私は疑問に思っていたりします。スキンシップの1つの方法として教えるのならばいいと思うのですが、芸を教えることが目的で厳しく仕込みたいのであれば、芸は教える必要はないと思います。芸など教えず、いっしょに過ごす時間を増やすことを考えてください。

フクロモモンガは、自分の名前や飼い主の顔を覚えます。名前を呼べば反応して近寄ってきたり、手に乗ったりしますし、友人に見せるときなどは飼い主と顔を見分けて飼い主に近寄ることがあります。飼い主が話す言葉や動作も覚えるようで、肩を叩くとそこに飛んでくるように覚えたフクロモモンガが知人宅にはいました。

フクロモモンガに限ったことではないのですが、特定の動作とごほうびとなるおやつや飼い主の愛撫をセットで教えることができれば、芸を教えることはできます。毎日、はかり(料理用のはかりなど)の上でおやつをあげていれば、自分からはかりに乗って体重をはからせてくれるようになるでしょう。
 
フクロモモンガ
私の飼っていた桃太郎です。フクロモモンガの素晴らしさを教えてくれた彼には、今も感謝しています。

これからフクロモモンガを飼う人へ

フクロモモンガは素晴らしいペットになります。これは私自身がフクロモモンガを飼って経験したことですので、誰に対しても自信を持って言える数少ないことだったりします。フクロモモンガは、飼い主に対して強い絆を作る動物です。これはきっと、彼らが群れで暮らす動物だから、飼い主を信頼できる群れの仲間と認めると、驚くぐらいに強い絆を作ってくれるのだと思います。

私はフクロモモンガが好きですし、好きだからこそ正しく飼って欲しいと思いますし、自分がフクロモモンガを飼ったときにとても素晴らしい経験をしたからこそ、同じようにフクロモモンガという小さな家族と素敵な経験をして欲しいと思っています。

多くの方が、手のひらに納まってしまうほど小さなフクロモモンガがくれる抱えきれない大きな愛情や、胸が詰まりそうになるくらいの信頼を受け止め、彼らの素晴らしさを実感できることを願っています。

【関連記事】  

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。