サメハダイモリの基本情報
撮影協力:WILD MONSTER(於:九州レプタイルフェスタ)
学 名:Taricha granulosa別 名:-英 名:Rough-skinned Newt分 布:北米の太平洋沿岸(アラスカ州南西部からカリフォルニア州北部)全 長:12.7-21.6cm
北米の太平洋岸に分布するイモリです。
基亜種Taricha granulosa granulosa とオレゴン州のクレーターレイクの個体群であるT. g. mazamae マザマイモリまたはクレーターレイクイモリの2亜種に分けられています。しかしマザマイモリと同様の特徴を持った個体群がアラスカのグラビナ島に分布していることから単なる地域個体群とするべきであるという意見もあります。
体色は背面が明褐色からオリーブがかった暗褐色で斑紋はありません。腹部は一様に黄色からオレンジ色ですが上述した別亜種では暗色の斑紋があるようです。また名前の通り、体表には顆粒状の突起が多く、きめが粗くザラザラした印象です。ただし、繁殖期のオスは体表がなめらかになります。
近縁種であるカリフォルニアイモリによく似ていますが、本種の方が目が突出していない等の相違点があります。もっとも大きな違いは有尾類の分類によく使われる口腔内の歯の並び方ですが、外見だけでの区別はなかなか難しいようです。
生息環境は基本的に草原や森林で、繁殖期になると流れの緩やかな細流や池、沼に集まってきます。
分布域が南北に長いために繁殖期間は地域によって異なりますが、日本の有尾類のように真冬から初春にかけて行われます。オスは精子の入ったカプセルをメスの体内に直接挿入するタイプで、受精後に卵を1個ずつ水草などに産みつけます。孵化した幼生は4-5ヶ月ほどで変態して陸上生活に移行します。
なかなかアカハライモリあたりとの違いを見つけることが難しく、実にマニアックな種類と言えるかもしれません。
流通量は少なく、あまり見かけることはありません。欲しい方は、見つけたら即ゲットというパターンでしょう。
やや低温にした方がよさそうであるという情報もありますから、あまり初心者向きであるとは言えなさそうです。
こういうのは日本に何人くらいいるか見当もつかない北米産有尾類マニアの方にお任せしましょう。
赤っ恥をかかない程度の知識
- 北米の西海岸に分布するがアラスカ州あたりから分布している
- カリフォルニアイモリと酷似している
- 2亜種がある
- やや低温にする必要があるが飼育はしやすい
- フグ毒と同じテトラドトキシンを分泌して身を守っている
サメハダイモリの飼育方法
飼育容器通常は30から45cm程度のガラス水槽やプラケースでいいが、必ずしっかりとフタができるものを使う
温度
夏季はやや低温を維持した方がいいらしい。冬場も特に保温の必要はない
照明
特に必要なし
床材
焼き赤玉土・水苔・ヤシガラ土・腐葉土など湿度を維持できる素材
容器内レイアウト
体を浸せる水容器とシェルターを設置する。陸地は乾き気味でよい
餌
コオロギ・ミールワーム・ハニーワームなどの昆虫。週に2-3回、1回に頭と同じサイズの餌を1-2個与えるくらい
基本的な世話
いわゆる有尾類の飼育方法
- 皮膚病に注意
- 餌の食わせすぎに注意する
- 餌はピンセットで与える
- 10cm程度の個体は上陸直後の個体であるから広い水場を用意して多湿環境で飼育する
- など
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