メルテンスモニターの基本情報
写真提供:aLive
学 名:Varanus mertensi 別 名:メルテンスオオトカゲ英 名:Mertens's Water Monitor分 布:オーストラリア北部(西オーストラリア州北東部、ノーザンテリトリー北部、クイーンズランド州北西部)全長:最大全長150cm
オーストラリアの北部に広く生息するオオトカゲです。
やや細長い体型で、尾は長く背面にキール状のクレストが発達し側偏しています。体色は暗褐色から黒色で、背面と四肢に暗色に縁取られた小さな明色の斑点が散在しています。分布域の西部の個体群は側頭部に群青色が、頭部の個体群はオレンジ色が発色する個体が多いそうです。
非常に水中での行動を得意とするオオトカゲとしてよく知られています。生息環境も、主に内陸部の川や水路などの近くで、危険を感じた時などに水中に逃げ込みますが、日中は樹上で日光浴を行っている姿も観察されます。
陸上でさまざまな小動物を捕食しますが、水中でも死んだ魚などを食べていることもあるようです。
卵生で、6×3.5cmほどの卵を10-14個程度、地面に掘った穴に産みます。卵は29-32℃で182-277日、27-28℃で265-316日で孵化に至ります。孵化した幼体は全長12cmほどで、メスは体長28cm、オスは32cm程度になると繁殖が可能になります。
頑強で側偏した尾や上向きになっている鼻孔など、水中で行動するのに適した形態が非常に特徴的です。
オーストラリアの生き物ですから、もちろんWCは流通することはありません。EU方面で繁殖されたCB個体が流通しますが、その機会は少なく高価です。
性格は比較的おとなしい個体が多いらしく、大きくなることを除けば飼育に向いた種類と言えます。
海外では比較的よく繁殖されているということですから、なんだかやっぱり日本ってモニターの飼育に向いていないのかなぁ、っとちょっと思ってしまいます。あんまりモニターの繁殖に成功したという話を聞きませんから。まあ、本種の場合は単に高価でペアを揃えることが難しい、ってことが原因なんでしょうけど。
野生ではカエルもよく食べているそうですが、特にクイーンズランド州では、帰化しているオオヒキガエルを食べてしまって中毒になる事故があるそうで、個体群の減少が懸念されているようです。
CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識
|
メルテンスモニターの飼育方法
飼育容器 幼体ならば60cm程度の爬虫類専用ケースでいい。最終的には自作の特大ケージが必要 温度 基本は26℃程度。ホットスポット下は50℃前後で設置。容器下にフィルムヒーターを敷く。ケージ内に温度勾配を作ること 照明 爬虫類用の紫外線灯やバスキングランプが必須。できれば直射日光で日光浴をさせる。 床材 ヤシガラ土など、湿度を保持できる素材を厚めに敷く 容器内レイアウト 止まり木になるような太めの枝を一本だけ斜めに立てかける。水によく入るので、水容器は大きめのものを設置する 餌 幼体時はコオロギを中心にウズラ、マウスなどを少量。栄養添加剤は必須 基本的な世話 オオトカゲ類の飼育に準ずる- 極端に大きな水容器が必要であるというわけではない
- 蒸れは厳禁なので通気性を確保する
- 特に入荷直後の幼体を飼育し始めたときは湿らせたミズゴケを床材にして、高温に保ち状態を整える
【関連記事】