クチサケヤモリの基本情報
クチサケヤモリ
学 名:Eurydactylodes agricolae 別 名:アグリコラクチサケヤモリ英 名:Bauer's Chameleon Gecko分 布:ニューカレドニア北東部全 長:15cm 頭胴長:メス52mm オス47mm
ニューカレドニアに生息するちょっと変わったヤモリです。
本種が属するEurydactylodes 属は、オーストラリアやニューカレドニアに固有のイシヤモリのグループの一つで、本種の他に以下の2種が知られています。
- Eurydactylodes symmetricus Symmetrical Gecko・・・ニューカレドニア南部
- E. vieillardi Bavay's Gecko・・・ニューカレドニア中部、東部
和名の由来になっているように、口角から外耳付近まで溝が走っており、これがまるで「耳元まで口が裂けている」ように見えます。この溝がどのような役目を持っているかはわかっていませんが、この形によって他種と区別ができるようです。今回ご紹介した個体はE. agricolae 種と確定しているようなのですが、一応ここでは3種を代表して「クチサケヤモリ」ということにしましたが、今後、他種の画像が手に入ったならば、種ごとにご紹介をしていこうと思います。
通常は灰褐色ですが、英名のカメレオンゲッコーからもわかるように、ヤモリとしては体色の変化が大きい部類に入ります。一般にメスは斑紋が少なくオリーブ色がかっていて、オスは数本の暗褐色のバンド模様があり、明るい灰色から淡い緑色に変化できます。また体表の鱗は大きく、ざらついた印象を受けます。
やや湿度の高い環境を好み、生息地では多湿の森林の樹木の1-2m程度の高さで見られるようです。
食性は昆虫食がメインですが、果実もよく食べるようです。1回に2卵を産み、22-25℃で70-85日ほどで孵化します。
クレステッドゲッコーのようなラコダクチルスの仲間ではないのですが、動きもおっとりとしていて扱いやすく飼育もしやすいヤモリのようです。口が裂けているように見える外見は、見る者を一瞬ひるませますが、魅力的な種類です。
ただし流通量は多くなく、高価でもありますので一般的な種類ではありません。海外ではボチボチ殖やされているようですので、もう少ししたら流通量が増えて目にする機会も多くなるかもしれません。
ただの口が裂けているように見えるヤモリ、と思っていたのですが、体型とか行動を見ているとなかなか楽しそうな壁チョロです。
赤っ恥をかかない程度の知識
- ニューカレドニアのヤモリ
- 口が裂けているように見えるが、実は溝があるだけ
- 「クチサケヤモリ」には3種ある
- かなり体色を変えることができるらしい
- やや多湿を好む
- CBが少数だけ流通する
クチサキヤモリの飼育情報
飼育容器高さがあり、かつ通気性がよい飼育ケース
温度
28℃前後
照明
弱めの爬虫類用ランプなど
床材
ヤシガラ土などを薄めに敷く
容器内レイアウト
観葉植物や木の枝、流木などを立体的に設置
餌
コオロギなどの昆虫、ピンクマウス、餌用トカゲやヤモリ、果実、昆虫ゼリーなどをバランス良く与える
基本的な世話
いわゆる樹上性・住家性ヤモリの飼育方法
- 立体活動ができるようにする
- 水入れは設置した方がよい
- 一日に一回は霧吹きをする
- など
- 日光浴をするらしい
- メスにカルシウムは必須
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