マンヤマガメの基本情報
撮影協力:Endless Zone
学 名:Rhinoclemmys pulcherrima manni 別 名:コスタリカアカスジヤマガメ英 名:Central American Wood Turtle,Ornate Wood Turtle 分 布:ニカラグア南部、コスタリカ北西部甲 長:20cm 非常に鮮やかな色彩をしていることで有名な中央アメリカに分布するアメリカヤマガメです。
本亜種はメキシコから中米に分布するアメリカヤマガメであるアカスジヤマガメRhinoclemmys pulcherrima の亜種の一つです。アカスジヤマガメは以下の4亜種に分けられるとされています。
- Rhinoclemmys pulcherrima pulcherrima メキシコアカスジヤマガメ・・・基亜種。メキシコ(ゲレーロ州、オアハカ州)
- R. p. incisa グアテマラアカスジヤマガメ・・・メキシコ(オアハカ州)からニカラグア
- R. p. manni コスタリカアカスジヤマガメ、マンヤマガメ・・・ニカラグア南部、コスタリカ北西部
- R. p. rogerbarbouri バーバーアカスジヤマガメ・・・メキシコ(ソノラ州、コリマ州)
アカスジヤマガメは一般に背甲が明褐色から暗褐色で、同じ色をした頭部にオレンジ色や赤色のストライプが走っていて、それが和名の由来になっているカメです。本亜種はその中でも特に派手というかにぎやかな体色で、背甲の各甲板に不完全なリング状の赤色や黄色をした斑紋が黒色の縁取りとともに複雑に入っています。また本亜種は亜種中でもっとも背甲が盛り上がってドーム状になるのも特徴です。 低地のやぶ地や湿度の高い森林などで生活をする陸生のカメで、ほとんど水には入りませんが、乾季にはわずかな水場で泳ぐ姿なども観察されています。
野生での食性はあまり知られていませんが、植物食性が強い雑食であると思われます。生息地では5-12月にかけて複数回産卵するらしく、1クラッチで3-5個の卵を産みます。卵は24-32×37-52mmでTSDが知られています。孵化した幼体は甲長が35-50mmくらいです。なお、これらの生態は種としての情報です。
ヤマガメの仲間としては非常に派手な色彩で、いかにもインカとかアステカのカメ、という印象を受けます。アカスジヤマガメとして流通するのは、ほとんどが本亜種でありマンヤマガメの愛称で人気もあります。
WCやアメリカのCBなどが、多くはありませんが比較的コンスタントに流通し、それほど高価でもありません。
あまり大きくならず、低温に気をつけさえすれば飼育自体もそれほど難しくないカメですし、何よりもこれほどのキレイさですから人気が出て当然なんですが、やはりそれほど流通しないからか、日本ではあまりメジャーではありません。
なんにしろ、水生ガメの選択肢を増やしてくれている存在であることは間違いありません。もう、絶対に国内でコンスタントにCB化してほしい種類です。
赤っ恥をかかない程度の知識
- 中米のアメリカヤマガメの仲間アカスジヤマガメの亜種
- 亜種中でもっとも派手。他の亜種は背甲にラインがない
- ほぼ陸生
- 流通はコンスタントで、それほど高価ではないが流通量は多くない
マンヤマガメの飼育方法
飼育容器60cmクラス以上の水槽や衣装ケースなど
温度
25℃程度を基本にホットスポット下で30℃程度
照明
フルスペクトルランプの蛍光灯などを使う。陸場にはホットスポットを設置する
床材
保湿性のある物を使う方が良い
容器内レイアウト
水入れは、体を入れて浸かることができる大型のものを常設
餌
植物食性が強い雑食性で果実やミールワームを与えるが、カルシウム剤等の添加は必須
基本的な世話
いわゆるハコガメやヤマガメ等の陸生が強い半水生ガメの飼育法でいいと思われる ※生態、飼育等の情報は「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。
【関連記事】