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写真提供:aLive |
キタインドハコスッポン
学 名:Lissemys punctata andersoni別 名:アンダーソンハコスッポン英 名:Indo-Gangetic Flapshell Turtle分 布:バングラデシュ、インド北部、ネパール南東部、パキスタン東部、ミャンマー北部甲 長:最大37cmインドに生息するハコスッポンの仲間です。
本種はインドとその周辺に広く分布するインドハコスッポンLissemys punctata の亜種の一つです。インドハコスッポンはスリランカまで分布する基亜種であるミナミインドハコスッポンLissemys punctata punctata とネパールまでの北部に生息する本亜種の2亜種に分けられています。以前はミャンマーからタイ、中国の雲南省に分布するハコスッポンも亜種としていましたが、現在ではこの個体群は別種であるビルマハコスッポンL. scutata とされています。
本種は背甲がドーム状に盛り上がっているため、ややスッポンらしくない体型と言えます。ハコスッポンの名前からもわかるように、いわゆる「箱ガメ」で背甲の前部および腹甲の後肢部分などを閉じることができます。種としては、背甲の色が褐色からオリーブ色、緑褐色ですが、本亜種は特に、黒色に縁取られた暗褐色や明るい黄色の斑紋が散在していて美しいスッポンとして知られています。とりわけ幼体は、背甲のスポットが明瞭で美しく人気の秘密にもなっています。また頭部にも黄色いスポットが入り、これもまた本亜種の特徴になっています。
他のスッポンのように砂または泥底の河川や沼、池などに生息していて、小魚や甲殻類、両生類などを食べる肉食性です。また夜間に水辺の陸地に打ち上げられた動物の死体や腐敗したものを食べているのも観察されています。
メスは甲長20cm以上になると繁殖可能になり、2-16個の卵を2-3クラッチ、合計34-40個ほど産卵することが知られています。卵は26.0-28.6×26.0-27.8mmのほぼ球形で、孵化まで241-409日もかかるとされています。これは乾季などの厳しい季節に孵化するのを避けていると考えられます。孵化した幼体は甲長34.8-37.0mmで、成体以上に黄色のスポットが明瞭で、非常にかわいらしいカメです。
かわいらしい幼体が比較的コンスタントに流通し、その美しさから人気が高い種類です。
背甲が高くコロコロしたイメージで大きさもそれほど大きくなく、スッポンとしてはあまり神経質でないため飼育もしやすいことも人気の秘密でしょう。
ただし他のアジアの水生ガメと同様に中国等で大量に食用として消費されているそうなので、せめてペット用として流通するかわいい仔ガメたちは大切に育ててあげたいものです。
しかし、下のリューシスティック個体は美しいです...
CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識- 明色の大きなスポットが目立つかわいらしいスッポン
- 成体でも背甲の斑紋が残る場合が多い
- スッポンとしてはそれほど大型ではない
- 背甲前縁部と腹甲の後肢部分を閉じることができる
- 比較的流通量は多い
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リューシスティック個体 |
画像をクリックすると拡大画像と詳細が表示されます飼育の基本情報 |
飼育容器 | 大きめの水槽や衣装ケースなど |
温度 | 観賞魚用のヒーターとサーモスタットで24~28℃程度に保温する |
照明 | 紫外線入りのバスキングランプを設置した方がいいと思われる |
ろ過 | できれば外部式フィルターと上部フィルター |
床材(底砂) | 潜ることを好むため、目の細かいパウダー状の砂を必ず厚めに敷く |
容器内レイアウト | 背甲が完全に隠れる高さに砂を敷いて、砂に潜って首を伸ばして呼吸ができる水深。腹甲が傷つかない素材の陸場が必要 |
餌 | 肉食性。魚やエビ、巻き貝などを与える |
基本的な世話 | いわゆるスッポンの飼育法ポイントは皮膚病に注意する咬みつかれないように注意して扱うなど※「飼育の基本情報」は「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ2(誠文堂新光社)」「ビバリウムガイドNo.44」(マリン企画)」および海外サイトを参考にしました。 |
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