スポットサラマンダーの基本情報
撮影協力:Endless Zone
学 名:Ambystoma maculatum別 名:キボシサンショウウオ、スポテッドサラマンダー英 名:Spotted Salamander分 布:北米東部(カナダのケベック州ガスペ半島西部とノバスコシア州のスペリオル湖北岸にかけてからジョージア州南部およびテキサス州東部まで)全 長:15-25cm
北米東岸を代表する美しく、昔から人気の高い有尾類です。
黒色から暗灰色地に非常に目立つ黄色い斑紋が背面から尾にかけて24から45個散在し、若い個体では側面部に灰色の細かい斑紋が入ります。まれに黄色の斑紋を欠く個体も見つかります。また分布の北部になるカナダ産の個体は地色が薄く明るい灰色地に黄色の斑紋の個体が多いようです。
川などの水場が近くにある落葉樹林の林床の落ち葉などの下や小動物が掘った穴の中で生活しています。
ほぼ地中性で、繁殖期以外は、ほとんど穴の中から出てくることはないようです。移動性も乏しく、産卵地である水場から100m四方くらいの範囲で生活しているようです。
餌は昆虫類やミミズ、クモ、陸生巻貝などです。
繁殖期は冬から初春にかけて行われ、産卵地である水場に集まり行われます。オスが精子を精包あるいは精莢と呼ばれるカプセル状にしてメスに受け渡し、メスはそれを取り入れることによって受精する体内受精です。
受精後2-3日でメスは50-300個の卵をゼリー状の卵塊にして産卵をします。卵は30-50日程度で全長12-17mmほどの大きさで孵化し、2-4ヶ月後に27-60mmの大きさで変態して上陸します。変態後、2-7年で性成熟に達し繁殖に参加します。
黄色いスポットが美しく、有尾類としてはボリュームもあり、夏の高温に気をつけさえいれば、比較的飼育もしやすいため昔から、非常に人気が高い種です。特にニューヨーク州周辺で採集された個体が流通していたようですが、流通量は減少しているようです。
ファイアサラマンダーと並んで、「海外の有尾類は派手で美しい」という例の代表的な種類といえるでしょう。でも、確かに意外に流通しているのを見ることが少ないというのも特徴です。
しかし、アメリカはこういう有尾類とかの研究が進んでいて、本当に情報が豊富です。
赤っ恥をかかない程度の知識
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スポットサラマンダーの飼育方法
飼育容器通常は30から45cm程度のガラス水槽やプラケースでいいが、必ずしっかりとフタができるものを使う
温度
特に低温を維持する必要はない。夏場は通気性などを確保することで過度の高温にならないようにする。冬場も特に保温の必要はない。ただし水中生活の幼生は、高温にすると急激に変態することがあるので注意が必要
照明
特に必要なし
床材
焼き赤玉土・水苔・ヤシガラ土・腐葉土など湿度を維持できる素材
容器内レイアウト
体を浸せる水容器とシェルターを設置する。陸地は乾き気味でよい
餌
コオロギ・ミールワーム・ハニーワームなどの昆虫。大型の個体はピンクマウス。週に2-3回、1回に頭と同じサイズの餌を1-2個与えるくらい
基本的な世話
いわゆる有尾類の飼育方法
- 皮膚病に注意
- 餌の食わせすぎに注意する
- 餌はピンセットで与える
- 10cm程度の個体は上陸直後の個体であるから広い水場を用意して多湿環境で飼育する
- など
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