コリーマオオツノトカゲの基本情報
コリーマオオツノトカゲ
学 名:Phrynosoma asio
別 名:ジャイアントホーンドリザード英 名:Giant Horned Lizard, Horny Toad分 布:メキシコ南部太平洋岸(ハリスコ州からチアパス州)全 長:200mm 体長115mm ツノトカゲの仲間で最大になる種類です。
本種の最大の特徴は、大きさで本属中で最大になります。ただし、やや尾が長いためそれほど大きくは見えません。大きさ以外では、背面に並ぶ2列の大型の棘状の鱗です。これも属中ではもっとも発達しています。さらに体側で背面と腹面の境界に並ぶ棘状の大型鱗が2列あることも特徴です。頭部には多くの角がありますが、特に目の上にある1対の角は大きく発達しています。一方、後頭部の3対の角はそれほど発達していません。
体色は他のツノトカゲ同様に灰褐色地に黒色、黄褐色、赤褐色の小さな斑紋が混じり個体差も大きくバラエティに富んでいます。
標高1500mまでの岩場や草原に生息していますが、他種ほど乾燥を好まず、現実に雨期がある地域に生息しています。また乾期には不活発になります。
餌は他種と同様にアリを中心としていますが、他にもさまざまな昆虫類を食べています。
卵生で飼育下の記録では5-6月に交尾を行い2ヶ月ほどの妊娠期間を経て10-28個の卵を産みます。卵は28℃程度で70-90日程度で孵化に至ります。孵化した幼体は、ほとんど成体と同じ形態をしています。
サバクツノトカゲの項でも書きましたが、こんなにカッコイイトカゲ、いや生き物ってなかなかいないです。ツノトカゲの仲間って、写真で見るとかっこいいんですが、実物は小さくて平ぺったくて、ちょっとガッカリ、なんてことが多いのですが、その点本種は大きいし迫力もあって、存在感抜群でしょう。
もちろんツノトカゲですからなかなか飼育が難しいのが難点ですが、アメリカでは順調に飼育技術も進歩しているようで、繁殖などもでき始めているようです。日本でもツノトカゲを普通に飼育できるようになる日もそう遠くないのかもしれません。
知っておきたい基本知識
- メキシコに分布
- ツノトカゲの最大種
- 全長20cm前後
- アリが主食
- 長期飼育が難しい
- 目から血を飛ばすかどうかは不明
- 卵生
- 他種よりは湿度を好む
飼育の基本情報
飼育容器1ペアで90cm水槽が理想。狭いとストレスが大きいらしい。ただし通気性のあるフタさえしっかりておけばランチュウ水槽のように高さが低いものでも可
温度
バスキング部は40℃、低温部は28~30℃。夜間は21~24℃にする。昼夜の温度差を付ける
照明
強い紫外線灯とバスキングランプが必要
床材
爬虫類用の砂漠の砂などを厚めに敷く
容器内レイアウト
シェルターが必須。流木を横倒しにして観葉植物などを入れると良い。水入れは小型のものを設置
餌
昆虫食。小さめのコオロギを大量に与える。できればアリも与える。イチゴなどの果実も与えてみる
基本的な世話
乾燥系トカゲの飼育
- 夏期は週に2回ほどしっかりと霧吹きをして床材も湿度が保てる状態にしておく。冬期は乾燥させる
- カルシウムの添加は必須。ときどきビタミン剤も添加する
- アリも与えたい
- 通気性を確保できるケージを使う
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