エダハヘラオヤモリの基本情報
撮影協力:WILD MONSTER(於:九州レプタイルフェスタ)
学 名:Uroplatus phantasticus別 名:-英 名:Satanic Leaf Tailed Gecko分 布:マダガスカル東部全 長:7-15cm
マダガスカルを特徴づけるヤモリのグループであるヘラオヤモリ属Uroplatus の1種です。本種はヘラオヤモリの中でももっとも小型の部類になる種類です。
体色はさまざまで、黄褐色地に赤褐色からクリーム色や紫色のバンド模様やブロッチなど多様です。何よりも特徴的なのは、尾の形状です。ヘラオヤモリの仲間はさまざまな保護色や擬態を行っていますが、本種は枯れ葉に擬態をしており、特に尾は写真の個体のように虫食いの穴まで再現する徹底ぶりです。
体型全体も枯れ葉を模していて、通常は木の枝に後ろ足でぶら下がって、餌を待ち伏せていますが、その姿は木の枝にぶら下がっている枯れ葉そっくりです。英名からもわかるように、現地では悪魔の使いとされているそうですが、おそらく目の上にある後ろ向きの棘状突起が悪魔の角のように見えるからかもしれません。
熱帯雨林に生息していますが、昼夜の温度差が非常に大きい環境で多湿な環境のようです。樹上性ですが、比較的低い位置で生活をしていて地面を通る昆虫などを食べています。
卵生で、生息地では夏に2卵を産みますが30日ごとに数クラッチを産むようです。主に枯れ葉などの下の地面に産むようです。卵は25℃程度の比較的低い温度で90日ほどで孵化します。
本当にヘラオヤモリの仲間たちの擬態ってスゴイです。壁チョロファンの私としては、かなり飼育したい生き物であります。
ヘラオヤモリの仲間としては比較的流通は安定していて、要は現地のマダガスカル次第です。
ただし、生息地の環境を再現するのが難しく、やや飼育は難しい種類と言えるかもしれません。
マダガスカルはフランスの植民地だったからか、ヘラオヤモリの仲間のデータってネット上ではフランス語が多い...
CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識
- マダガスカルのヤモリ
- 枯れ葉に擬態していて、特に尾の形状は特異
- 飼育下ではあまり動かない
- 多湿環境を好む
- WCが流通する
- 地面に飛び降りて補食するらしい
エダハヘラオヤモリの飼育方法
飼育容器45-60cm程度の通気性の良いケースを使う
温度
どちらかというとあまり高温は良くないという情報もあるため、冬のみ25℃程度に加温するくらいが良いと思われる。海外サイトでは26℃以下で飼育することを推奨している
照明
特に必要なし
床材
ヤシガラ土やピートモスなどをクッション代わりと湿度保持のために敷いた方がよい
容器内レイアウト
多湿を好むため保湿を兼ねた大きな水入れが必要。シェルターと止まり木が必要。コルクバークを立てかけるとそれを兼ねることができる
餌
コオロギなどの昆虫。カルシウム剤などの添加は必須
基本的な世話
いわゆる多湿系樹上性ヤモリの飼育方法
- 立体活動ができるようにする
- 乾燥すると容易に脱皮不全に陥るため、大型の水容器にエアレーションをして湿度を高めるような工夫をする
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