テキサスゴファーガメの基本情報
写真提供:aLive
学 名:Gopherus berlandieri 別 名:-英 名:Texas Tortoise分 布:アメリカ合衆国(テキサス州南部)、メキシコ北西部甲 長:最大24cm
北米に分布するリクガメであるゴファーガメGopherus 属の一種です。
ゴファーガメの仲間は北米のごく狭い地域にのみ分断して分布するリクガメで、現在は以下の4種に分けられていて、どの種も保護の対象になっています。
- サバクゴファーガメ California Desert Tortoise Gopherus agassizii ・・・USA南西部、メキシコ北部
- テキサスゴファーガメ Texas Tortoise G. berlandieri ・・・テキサス州南部、メキシコ北部
- アナホリゴファーガメ Florida Gopher Tortoise G. polyphemus ・・・USA南東部
- メキシコゴファーガメ Mexican Gopher Tortoise G. flavomarginatus ・・・メキシコ中北部
背甲はやや上部が平らになりますが、おおむねドーム状でリクガメらしい形をしています。各甲板の中心に明色の斑があり、地色の暗褐色ときれいなコントラストを形成しています。
テキサス州では標高100-200mほどの砂漠に近い乾燥した地域に生息し、主に開けた乾燥林やところどころにあるやぶ地で生活しています。ゴファーガメは前述したように、穴を掘って生活するのですが、本種は他種に比べると自らはあまり深いトンネルを掘ることがないようで、通常はやぶの下などに広いくぼみを作って、そこで生活することが多いそうです。ただし、他の動物が作った巣穴を利用することもあります。
4-7月に産卵を行い、1シーズンで1-2クラッチ、最大で10個程度(通常2-3個)の卵を産みます。卵の大きさは40-54×29-34mmで、88-118日後に孵化します。孵化した幼体は甲長が40-50mmで、3-5年程度で15cmほどに成長して性成熟に達するようです。
食性は、主に植物食ですが野外では昆虫類、巻き貝、他の動物の糞、変わったところで白骨を食べていた観察記録もあるようです。
北米に分布するリクガメということで、変わった存在感を持ったカメですが、野生個体は厳重に保護されていますし、アメリカからの輸出もありませんから、他の国で繁殖されたCB個体がわずかに流通するのみの珍しいリクガメと言えるでしょう。
また日本国内で適した環境を設定することが難しいため、長期飼育は一般の家庭では難しいようです。そもそも高価ですから、衝動買いするようなこともないでしょうし。
CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識
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テキサスゴファーガメの飼育方法
飼育容器幼体は60~90cmクラスの水槽や衣装ケースなど。成体はさらに大きな飼育ケースが必要
温度
28~32℃を基本の温度とし、35℃程度のホットスポットを準備してケージ内に温度の勾配を作る。シートヒーターなどで底面からの加温も必要
照明
紫外線入りの爬虫類用蛍光灯など
床材
乾燥を保てる素材がいい
容器内レイアウト
シェルターは必須。浅くて大きめの水場を設置する
餌
植物食。低タンパク高カルシウムの野菜・野草など
基本的な世話
一般のリクガメ飼育の通り。特に
- 幼体時の低温に注意
- 低温の空気に注意
- 高タンパクの餌の与えすぎに注意
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