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ジャノメイシガメの基本情報と飼育方法……アジアの水棲ガメ!

今回は、ジャノメイシガメの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。ジャノメイシガメは、後頭部の特徴的な眼状斑が人気のアジアの水棲ガメ。生息環境は比較的限られていて、森林の中の渓流や小川のような場所のようです。飼育下では肉食性が強い雑食で、果実なども食べます。

執筆者:星野 一三雄

ジャノメイシガメの基本情報

ジャノメイシガメの基本情報と飼育方法

写真提供:aLive

ジャノメイシガメ
学 名Sacalia bealei別 名:-英 名:Chinese Four-Eyed Turtles, Beal's Eyed Turtle分 布:中国南部、ベトナム北部甲 長:14.5cm

後頭部の特徴的な眼状斑が人気のアジアの水棲ガメです。

本種には、よく似ている同属のヨツメイシガメがあり、頭部の眼状斑がヨツメイシガメは明瞭な2対4個であるのに対して、本種はより前方の1対が不明瞭で1対2個に見える個体が多いなどで見分けることができるようです。

背甲の色は褐色で、特にオスはより色が濃く、各甲板に放射状から虫食い状の黒く細かい斑紋があります。写真の個体は特に色が薄い個体のようです。腹甲は黄色で暗褐色の大きめの斑紋がある場合が多いようです。頭部や四肢は黄褐色からオリーブ色で、後頭部に黒く縁取られた大きな眼状斑が2対4個あります。またオスは頚部から四肢が鮮やかなピンク色に染まり、目も赤くなります。

生息環境は比較的限られていて、森林の中の渓流や小川のような場所のようです。繁殖生態はあまり知られておらず、1クラッチあたり2-6個、卵径4×2cm、孵化した幼体の甲長は37mmということです。飼育下では肉食性が強い雑食で、果実なども食うようです。

以前から人気があったカメですが、ちょっと最近たまたまかもしれませんが、立て続けにこのカメを探しているという知り合いが多くて、もしかして人気が再燃したのか、と思ってしまいました。確かに、単なる眼状斑を持つ地味なカメという印象しかなかったのですが、大きさもそれほどではなく、無加温で飼育可能であること。何より赤くなったオスの姿を見ると、その人気も頷けます。もともとそれほど流通量が多いわけでもないし、生息環境の悪化が原因とも言われて減少しているという雰囲気でもあります。こうやって考えると、ちょっと北アメリカのキボシイシガメと、そのステイタスが似ているような感じもします。と言うことは...ガンバレ!!水棲ガメブリーダーのみなさん!!

ただし輸送状態が悪く、背甲や腹甲が傷んでいる場合が多く、まずそれを治療してから飼育をする必要があるようです。やはりピカピカのCBが出回るまで待つしかありません。

赤っ恥をかかない程度の知識
  • 中国南部からベトナム北部に分布
  • 眼状斑が本来は4つだが2つしか確認できない場合も多い
  • 流通量はあまり多くない
  • オスは四肢や目が赤くなり美しい
  • 立ち上げさえうまくいけば飼育しにくい種類ではない
頭部
頭部
画像をクリックすると拡大画像と詳細が表示されます
 

ジャノメイシガメの飼育方法

飼育容器
大きさによって60~120cmクラスの水槽や衣装ケースなど。

温度
室温に任せてよい。ホットスポットは設置する

照明
紫外線入りのバスキングランプが必要

ろ過
できれば外部式フィルターを設置する

床材(底砂)
特に必要なし

容器内レイアウト
ケース内の3分の1程度を陸地にして、背甲の高さ程度の水深の水場にする


配合飼料でよい

基本的な世話
いわゆる水生ガメの飼育法さらに
  • 甲に潰瘍ができている場合は、とにかく治療する
  • 皮膚病になりやすいので、体をしっかりと乾かせる陸地を設置する
  • 水はきれいに保つようにする
  • やや酸性に傾けた方がいいとも言われている
  • 日本でも周年屋外飼育が可能
  • 冬は冬眠が可能
  • など
※掲載した情報は「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。

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