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ヨウスコウワニは比較的小型のワニ……安易な飼育はNG!

今回は、ヨウスコウワニの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。ヨウスコウワニは、現生のワニの中で唯一、温帯域だけに生息している中国のワニ。比較的小型で性格は穏やかですが、ワニはワニ。普通の家庭で飼育できるレベルの生き物ではありません。

執筆者:星野 一三雄

ヨウスコウワニの基本情報

ヨウスコウワニの基本情報と飼育方法

ヨウスコウワニの基本情報と飼育方法

ヨウスコウワニ
学 名Alligator sinensis別 名:ヨウスコウアリゲーター、チャイニーズアリゲーター、ドロワニ英 名:Chinese Alligator分 布:中国(長江下流域)全 長:2m 最大2.2m

現生のワニの中で唯一、温帯域だけに生息している中国のワニです。

比較的小型のワニで、吻部も長くありません。幼体時の体色はクリーム色地に黒色のバンドが入りコントラストが美しいのですが、成長するにしたがって全身が黒っぽくなっていきます。

生息環境は長江下流域の標高100m以上の場所で、流れが緩やかな場所や池、沼、湿地などです。土手に穴を掘って生活しており、気温がおよそ10℃以下になると巣穴で冬眠を行います。野生では10月末から半年から7ヶ月の間は冬眠しています。食性は動物食性で、特に甲殻類や貝類を多く食べています。

雌雄ともに生後5-7年で生成熟して繁殖行動を行います。野生では6月頃に交尾を行い7月頃に、他のワニ同様にメスは塚状の産卵床を作り産卵を行います。1回に60×30mm程度の卵を10-50個産卵します。卵は30℃で60-70日程度で孵化します。土中で孵化した子ワニの鳴き声によって孵化したことを知ったメス親は土の中から子ワニが出てくるのを手助けすることが知られています。孵化した子ワニは全長20cm程度です。

非常に分布域も狭く、人間との生活環境が重なっているため、開発により数を激減させました。このため中国ではジャイアントパンダと同じレベルで保護されています。また食用としての需要もあるため、養殖の研究がなされ、現在では再び食用としての流通が行われるようになったようです。

日本では、一時期中国で養殖された個体が流通しましたが今後の見込みはあまり期待できません。

自然でも人を襲うようなことはなく、性格は穏やかであまり大きくならないため「もっとも飼育に適したワニ」と言われています。ただし、それでもワニはワニ。万一の場合は大けがを負いますし普通の家庭で飼育できるレベルの生き物ではありません。安易に飼育が勧められる生き物ではありません。そういう意味では高価なままでいいのでしょう。

動物愛護法による「特定(危険)動物」に指定されており、飼育に際しては都道府県知事の許可が必要です。

CITES(ワシントン条約)の付属書I類掲載種

 

ヨウスコウワニの飼育方法

安易な飼育は勧められないので飼育情報は掲載しません
※基本的な情報は「爬虫類・両生類800種図鑑(ピーシーズ)」および海外サイトを参考にしました。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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