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チリメンナガクビガメはマニアたちの憧れ⁉基本情報と飼育方法を解説

今回は、チリメンナガクビガメの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。チリメンナガクビガメは、オーストラリア原産でなかなか流通することがない、曲頸マニア垂涎のナガクビガメ。エキスパンサ同様の環境に生息し、遊泳力も強くほぼ水生といってもいい生活をしています。

執筆者:星野 一三雄

チリメンナガクビガメの基本情報

チリメンナガクビガメの基本情報と飼育方法

撮影協力:Herptile Lovers(於:九州レプタイルフェスタ)

チリメンナガクビガメ
学 名Chelodina rugosa別 名:ルゴッサナガクビガメ、キタオーストラリアナガクビガメ英 名:Northern Australian Snake-necked Turtle分 布:オーストラリア北東部甲長:35cm前後 最大40cm

コウヒロナガクビガメコウホソナガクビガメと並んで「エキスパンサ」「オブロンガ」「ルゴッサ」と敬意を表して学名で呼ばれることの方が多いオーストラリア原産でなかなか流通することがない、曲頸マニア垂涎のナガクビガメです。現在はジーベンロックナガクビガメC. siebenrockiと同種(シノニム)と考えられるようになりましたが、今後オーストラリアのナガクビガメは再編成される可能性もあり、この個体はいわゆるルゴッサらしい特徴を多く持っているということで、とりあえずお墨付きもあるらしいので掲載しました。

和名と学名が示すのは、本種の背甲に数多く入る「しわ」のような畝です。また頭部には斑紋はなくパーカーナガクビガメとも区別されます。基本的に背甲の形などは中心よりも少し後方で幅が広くなるといった点でエキスパンサと似ています。背甲板の特徴として、5枚の椎甲板の中で第1椎甲板が最も大きく前縁が広く、第4椎甲板がもっとも小さくなっており、第2椎甲板は長さと幅が等しいことも特徴です。

エキスパンサ同様の環境に生息し、遊泳力も強くほぼ水生といってもいい生活をしています。オーストラリアにおける繁殖生態などは謎が多いのですが、甲長29cmのメス個体が3月に14個の卵(35×25mm)を生んだ記録があります。雨季の終わりに産卵された卵は、乾季の間は土中でゆっくりと発生をし、次の雨季に水が豊富になると孵化をするそうです。また成体は3-4ヶ月の乾季の間は夏眠の状態になり活動をしなくなるようです。

ナガクビガメの中でもっとも流通するジーベンロックナガクビガメと同種であろうということになってから人気も下がったようですが、相手は固有種が山ほどいるオーストラリアですから、もしかしたら新しく分類され独立種となり、また曲頸マニアたちの憧れになっていくのかもしれません。やっぱり夢は持ち続けたいですからね。

 

チリメンナガクビガメの飼育方法

飼育容器
60~90cmクラス以上の水槽や衣装ケース(ルゴッサを衣装ケースで飼う人なんていないね...)など

温度
最低でも20℃を下回らない程度に保温

照明
紫外線入りのバスキングランプが必要

ろ過
できれば、外部式フィルターと上部フィルター

床材(底砂)
特に必要なし

容器内レイアウト
泳ぎ回れる程度の水深で浮島や流木程度の完全に乾燥した陸地を設置する。あくまで水量を多くとる


配合飼料を食うが、甲の形などがゆがむらしいので小魚やエビなども利用する

基本的な世話
多くの水棲傾向が強い水棲ガメに準ずる
  • 週に1度、強制的に乾燥させ甲羅干しをする
  • 幼体にはまめな給餌と強制甲羅干しをする
※「飼育の基本情報」は「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ2(誠文堂新光社)」を参考にしました。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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