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デュビアとは?飼育方法って?栄養価の高い両生類・爬虫類用の餌昆虫

「デュビア」を知っていますか?デュビアはイエコよりも扱いやすく、フタホシよりも飼いやすい両生類・爬虫類用の餌昆虫です!そんなデュビアの魅力や飼育方法について解説します。デュビアは両爬用の餌昆虫としてこの世に生を受けてきたとしか思えません。

執筆者:星野 一三雄

デュビアとは?飼育方法って?

デュビアとは?飼育方法って?

全国の昆虫食性両爬飼育者のみなさん、こんにちは!

今回は「昆虫を餌にする場合コオロギだけでいいのかな?」とか「うちのカメレオンがヘソ曲げてコオロギ食わなくなっちゃったよ。なんか、他の餌昆虫ないかな?」とか「なーんでヨーロッパイエコオロギってこんなにジャンプすんのかなー?」などと餌昆虫のことで悩んでいらっしゃるみなさんに朗報です!!
もしかすると、餌昆虫主役の座をコオロギに取って代わるかも知れないような、新しい餌昆虫のご紹介です!!

その昆虫の名は...「デュビア

「なんだ、その話か。」ってご存じの方は置いといて、今回は私が一年の歳月をかけて研究した(って飼って、餌として与えてみただけですが)「デュビア」のお話です。
 
<目次>
 

デュビアの魅力!両生類・爬虫類用の餌昆虫

デュビアが餌昆虫として優れている点を紹介しましょう。
  • 動きが鈍い
現在の餌昆虫の主流はコオロギでしょう。最初の頃は「フタホシコオロギ」が主役でしたが、現在は「ヨーロッパイエコオロギ」を使っている方が多いようですね。このイエコの欠点こそ「動きが早い」ことです。扱っているうちにイライラする人も多いでしょう。そこでデュビア。
デュビアは非常に動きも遅く、のそのそと動くために扱いも楽です。さらにジャンプもしないし、プラケの側面も登れませんので脱走の心配もありません。
 
  • 何でも食べる
デュビアは雑食性で何でも食います。餌は残飯でもおっけーです。ヘビの食い残しのピンクも骨も残さず食べちゃいます。栄養のバランスを考えたり清潔に飼育したいのならばコオロギ用の餌や鯉の餌などを与えておけばいいでしょう。うちのデュビアは「桃の種」を自分たちで割って中身を食うくらい逞しいです。
 
  • 水切れに強い
デュビアは非常に水切れに強い昆虫です。もともとは森林に住んでいるようなのですが、数日間の水切れでも死んだり、共食いしたりしません。普段は野菜くずなどで水分を補給してあげればいいでしょう。うちは、ときどき霧吹きもしていますが、体に水滴がついてもへっちゃらです。
 
  • 繁殖率
餌昆虫のポイントのひとつは繁殖率です。残念ながらデュビアはその点ではコオロギたちに負けてしまいます。ただし、彼らは幸い温度さえ維持しておけば、季節に関係なく殖えます。また「胎生」ですので卵の管理をしなくてもペアを飼育していれば勝手に「仔デュビア」が生まれて殖えていきます。
雌成虫は6から7回出産するようで、さらに一回に30から40匹の仔デュビアを産みます。ですから、1匹の雌親からうまくいけば300匹足らずの仔デュビアが得られる計算です。
我が家ではほとんど何もしなかったので3ペアのデュビアが一年で200匹くらいにしかなりませんでしたが、もう少し餌の量と質、小分けして飼育するなどの工夫をすれば、数ヶ月で「衣装ケースいっぱい」のデュビアを手にできるようです。
 
  • 臭くない
デュビアは、全然臭くありません。植物質の床材などは全部食べてしまうので、うちのデュビアは床材がすべて彼らの「糞」に取って代わっているのですが、それでも全然臭くないのです。もちろん、個体自体も気になる臭いなどはありません。
 
  • 寿命が長い
頑強なデュビアですが、個体としての寿命も長いのです。おそらく成虫は二ヶ月以上は生きて繁殖できるようです。ただし、やや成長も遅いようで、生まれた幼虫が成虫になるまで二ヶ月以上かかっているようです。この辺のライフサイクルは、もう少し研究してみる必要がありそうです。さらにフタホシの最大の欠点「共食い」をしないことも長所として挙げておきたいと思います。
 
  • 大きさが様々
デュビアは孵化から、成虫になるまでに5回ほど脱皮して成虫になると思われますが、それぞれのサイズに差があるため、いろいろなサイズの餌としてストックできそうです。
初令の幼虫は5mmほど。これならばトカゲ類のベビーの餌にいかがでしょうか?うちではヤモリのベビーに与えています。また成虫は3.5~4.0cmほどで結構ボリュームがあります。やや硬そうな体ですが、ある程度の大きさのトカゲならバリバリとうまそうに食うそうです。

まだまだ研究課題はありますが、実にデュビアは餌昆虫に向いているようです。
まさにデュビアは両爬用の餌昆虫としてこの世に生を受けてきたとしか思えません。
 

デュビアの実績

さて、そんな餌昆虫としての魅力があふれるデュビアですが、飼育している両爬たちが見向きもしなかったら何にもなりません。
ここでは私が実際に給餌した例と、いろいろな方からお聞きした例を挙げておきましょう。

デュビアを食べた両爬たち
・両生類
アイフィンガーガエル
アズマヒキガエル
ニホンアマガエル
クロサンショウウオ
イボイモリ

・トカゲ
日本のカナヘビ各種
日本のスキンク各種
日本のヤモリ各種
オビトカゲモドキ
ヒョウモントカゲモドキ
カメレオン(種名失念)
アオジタトカゲ
フトアゴヒゲトカゲ

・その他
外国産カマキリ
タランチュラ(メキシカンレッドランプ)

 

デュビアの飼育方法

デュビアの飼育には、それほど気を遣うところはなさそうです。基本的には大きめのプラケースにヤシガラ土などの床材を敷いて23から26℃ほどに保温をします。わが家ではケースの底面半分ほどにテープヒーターを設置していますが、デュビアはみんなテープヒーターがない場所に集まっていますので、暑すぎるのはよくなさそうです。
壁は登れませんので脱走の心配はありませんが、飛ぶかもしれないので蓋は必要かと思われます。
餌は何でも食べるものを与えます。与えれば与えるだけ食うようです。

ストックも簡単。繁殖も簡単。まさにデュビアは餌昆虫界のスーパースターになりそうな予感です。
言い忘れましたが、デュビアはヨーロッパの両爬飼育界ではずいぶんと一般になってきているようです。

こんなデュビアに興味を持ったあなた!そんなあなたのために私・星野が特別に「HBM」と「ぶりくら」に「デュビア」をお得なお試し価格で販売する予定です!!

あ、デュビアのプロフィール忘れていましたね。
デュビアは学名をBlaptica dubiaそして英名を「アルゼンチンフォレストローチ」と言います。
そう。つまり、デュビアはアルゼンチンに生息する森林性の「ゴキブリ」だったのです。次のページにデュビアの写真があります。
 
デュビアの初令幼虫


 
デュビアの3令幼虫


 
デュビアの終令幼虫


 
デュビアの成虫・雌


※「デュビアの成虫・雄」の画像は自粛しました。

変なムシを紹介してすいませんでした...


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