-いよいよ、抜歯の日-
 
一般的な簡単で短時間の手術などの場合は、マスクを当てる形の吸入麻酔で行われますが、抜歯手術などはマスクを当てていることができないので、気管内麻酔で行われます。挿管して、気管内チューブという管を気管に通し、麻酔薬を直接肺に送り込むわけです。
手術前には、鎮静剤を打ち麻酔の導入を行います。また、手術中点滴を行うために留置針を入れます。
神妙な面持ちで
術前処置を受けるTOTORO
 
歯を途中で折ってしまわないように
慎重に、ゆっくり…
表面にでている歯より
深い歯の根
こうした術前処置が済むと、いよいよ抜歯開始です。
元々グラグラだった上の2本の歯は、ペンチのような器具(抜歯鉗子)で挟んで、グイグイとするだけで、簡単に抜けました。しかし、問題はまだしっかり筋肉と骨とが絡みついている下の歯。
犬歯はあごの骨にしっかりと納まっていて、その周りをちょうどスペアリブの骨の周りに付いている肉のように筋肉が覆い囲み固定しています。下の犬歯は根本が溶け始めていましたが、まだ筋肉がしっかり歯を固定していたので、抜き終わるのに2時間近くかかりました。

先生は、その間中抜歯鉗子を歯根部に固定し辛抱強く、少しずつ筋肉と顎の骨から歯を緩めて抜いていくわけです。抜歯の様子を見学させて頂いていた私もずっと肩に力が入りっぱなしで…。獣医さんのお仕事はつくづく体力勝負だな、と実感しました。

ひどい状態だった3本の犬歯を抜き終わると、その他の歯の周りの歯石をスケーリングして頂き、抜歯は終了。問題なく麻酔から覚めたTOTOROは、念のため一泊入院させ、次の日にお迎えに行くと、すでに食べていました。人間が抜歯すると、数日間痛んだり、腫れ上がったりしますが、ネコの場合は傷んだ病巣(歯)を取り除くと、その後はそれほど痛みを感じなくなるようです。
食べる=生きる、が、動物の生命力の源です。彼にこの食欲がある限り、まだまだ長生きしてくれることでしょう。

 

上の犬歯が抜けた穴は、直径約8mm
その穴を見た私の感想は、不謹慎にも…
「カバの鼻みたい(^^ゞ」
 
加齢による避けられない老化は仕方がないものだとしても、
適切なケアを行うことで、最後まで穏やかな生活をおくらせてあげたい…
大切な大切な家族ですからね!
 
次回は「ネコの歯の病気について」の特集です。
 

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。