「公共」の響きに、サービスや食事はあんまり……。と思われがちですが、実はインテリアやサービス、食事にこだわった魅力的な公共の宿があるんです。
今回ご紹介する宿は、料理、建築、シンプルなサービスに定評がある『フォレストイン益子』です。
クチコミで広まったホテルと
わざわざ行きたいレストラン
県立自然公園『益子の森』の中に建つフォレストイン益子。森の中には散策路が整備されており、豊かな自然を満喫できる。 |
栃木県の益子はいわずと知れた焼き物の街。
首都圏から日帰り圏内のため宿泊施設は少ないが、緑豊かな県立自然公園『益子の森』の中に、実は穴場がある。
益子町が総工費約3億5000万円をかけて完成させた総合施設『フォレスト益子』内のホテルとレストランだ。
サービスはなし?!
NPOによる運営で益子らしいホテルに
客室はツインだがすべてロフト付き。ロフトを利用すれば5名まで宿泊可。1階の窓は大きく取られ、そのまま外にも出られる。シンプルだがとても快適だ。 |
ホテル経営に加え、ここを街づくりの活動拠点とし、演奏会や陶芸体験など、益子らしい事業で情報発信している。
「行政ではなく私たちが運営する最大のメリットは、人件費を抑えられるということ。だから"サービスはなし"です」
とは理事長の薄羽さん。
鍵を渡され施設の説明を受けたら、あとは自由に過ごすだけ。宿泊費も前払いなので、帰るときにも鍵を返すだけでいい。
「サービスはなし」のフォレストイン益子。そのかわり、備品や食事にはきちんとこだわっています。次ページでご紹介します。