山崎はウイスキーのふるさと

実際に稼動している工場ですが、けっこうおしゃれな建物
天王山を降りて少し歩いたところにあるサントリー山崎蒸留所は、一般の人もウイスキーを製造する行程を無料で見学できる楽しいスポットです。ここで、日本初の本格的なウイスキーが作られました。

蒸留所で使われる水は、天王山から流れてきます
この地が選ばれた理由は、ひとつには気候的な条件が適していたこと。そして何よりも、天王山から湧き出すきれいな水があったからです。山崎は、万葉の昔から名水の地として名高く、最初のページでご紹介した茶室、待庵で、千利休が茶を点てた際にも、もちろん山崎の名水が使われました。茶にせよ、日本酒にせよ洋酒にせよ、味の決め手は天然のおいしい水、というわけですね。


サントリーのボトルやポスターは
時代を代表するアートでした

サントリー角とサントリーオールドは、ニッポンのお父さんの基本です

見学ツアーは、毎日10時から15時まで1時間おきに行われます。ツアー開始まで時間があったら、ぜひ、山崎ウイスキー館内の各種展示も見てみてください。日本でウイスキーをはじめとする洋酒文化がどのようにしてはじまり、庶民の間に定着していったかがよくわかります。中でも、時代ごとのポスターやボトルのデザインなどが興味深いです。最近では東京ミッドタウンにサントリー新美術館もできましたが、サントリーさんは昔からアートに造詣の深い企業で、ポスターやテレビCMも、時代を代表する作品でした。

大正時代の赤玉ポートワインのポスター。日本の広告で女性のヌードが使われた第一号で、当時の人々には衝撃的だったそうです

とりわけ、1950年代から60年代初頭にかけて発行されていた広報誌「洋酒天国」の表紙を並べたコーナーが素敵。洋酒天国は、のちに作家になった開高健さんなどが中心となって編集されていたもので、デザインのおしゃれさと広告臭の少ない内容が受けて、大人気だったとか。このごろのすべて似たりよったりの雑誌とは違って、クリエイターたちが自由に伸び伸びと仕事をしていた雰囲気が伝わってきます。日本のデザインやアートが一番元気だったのは、この時代なのかも知れません。

「洋酒天国」の表紙たち。斬新なデザイン感覚に驚かされます


巨大蒸留釜と
貯蔵用の樽に圧倒される

巨大な蒸留釜が並びます
いよいよ見学ツアーがはじまります。まずは、巨大な蒸留釜が並ぶ部屋へ。わたしのようなお酒に弱い者は、くらくらしてしまうほどの強い香りが漂っています。じっくり寝かせておいしくなるのを待つための樽が並ぶスペースも圧巻です。わたしが生まれた年からずっと眠っている原酒もあります。「どのくらいの年数のものが一番よいのですか?」と案内の方にお尋ねすると、「それは個々の原酒によって違うので、テイスターが、日々チェックしています」というお答えです。なるほど、なるほど。


樽には、原酒が造られた年が書かれています
最後に、皆様お待ちかねの試飲タイム。山崎の原酒だけでつくられた「シングルモルトウイスキー山崎12年」を、ゆっくり味わえます。お酒に弱いわたしも思わず納得の、癖のない上品な味わいでした。こんなに充実したツアーがすべて無料なんて、さすがサントリーさんは太っ腹。ああ、楽しかった~。


「トリスを飲んでハワイへ行こう」。今は気軽に行けるハワイも、昭和30年代の庶民たちには、夢のまた夢
■サントリー山崎蒸留所
・所在地: 大阪府三島郡島本町山崎5-2-1
・交通・アクセス: JR東海道本線山崎駅から徒歩25分
・地図:Yahoo!地図情報
・TEL: 075-962-1423
・電話受付時間 9:30~17:00 見学ツアーは、10:00~15:00の一時間ごと
・定休日 年末年始・工場休業日(臨時休業あり)
・ HP:山崎蒸留所について(サントリーホームページ内)


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