オランダやベルギーにもほど近い、ドイツはノルトライン=ベストファーレン州の州都・デュッセルドルフ。悠々と流れるライン川、中世の佇まいをそのままに残す旧市街――おだやかで美しいこの街に、かのナポレオンも訪れた名店がありました。緑と川に囲まれた美しい街、デュッセルドルフライン川の脇の広い遊歩道は地元の人の定番散歩コースデュッセルドルフの街のシンボルともいえるのがライン川。その川に沿うように広がる街のいたるところには豊かな木々の緑があふれ、まさに今一番気持ちのよいシーズンを迎えています。街は大きく旧市街と新市街にわけられます。ライン川沿いの旧市街は石畳が美しく、味のある建物が並ぶ地区。ただ実はこの石畳、細いヒール靴で歩いていると隙間にヒールがはまります。女性の方はご注意を。よく見ると現地の女性もちゃんと少し太めのヒール靴を履いていました。一方、新市街は大きなデパートや高級ブランドも並び洗練された雰囲気が漂っています。まさに5月は新緑が美しい季節!実はデュッセルドルフには多くの日系企業があり、ヨーロッパで3番目に多い約6,500人もの日本人が暮らしています。そのため日本食を扱うスーパーや日本料理店も充実しており、駅から続くインマーマン通りはちょっとした日本人街のよう。歩いて見て周れるほどの小さな街ですが、いろいろな顔があっておもしろいですよ。世界一長いカウンターで飲む! 名物アルトビールアルトビールは炭酸控えめで飲みやすい(C) Restaurant Brauerei Zum Schiffchen GmbH & CO. KGドイツといえばいわずと知れたビール大国。1,000種類以上ものビールがあるといわれ、なかでもデュッセルドルフは「アルトビール(Altbier)」の発祥の地として有名です。アルトビールは昔ながらの製法で造られた上面発酵のビールです。濃い茶色をしており、苦みがとコクが特徴です。このアルトビール、デュッセルドルフであれば、どこででも飲むことができます。というのもデュッセルドルフの旧市街は居酒屋やバーがたくさん集まっていて、「世界一長いカウンター」といわれているくらいだから。夕方になれば、仕事が終わった人たちが外のテーブルで立ち飲みする姿が見られます。この時期夕方はまだ若干肌寒いのですが、そんなことは一向に気にしていない様子。帰宅前にとりあえず一杯だけひっかけて帰る人、レストランに行く前のバー感覚で飲んでいる人などスタイルもいろいろです。日が長く、21時頃まで明るいのでまっすぐ帰るのはもったいない?!この界隈が特に盛り上がるのはやはり週末。月・火曜あたりは意外と街も閑散としているのですが 水曜くらいから一気に混み始めます。 地元の人も、「週の初めはやっぱり家に帰って食事をするんだよ。週末になるほど外に出ていくよ」と言っていましたが、日本よりその傾向が顕著。可能なら週末の賑わいを楽しんでみると、さらにデュッセルドルフのおもしろさがわかるでしょう。次のページでは、いよいよナポレオンも訪れた名店の登場です!12次のページへ